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夏祭りや縁日の金魚すくい。しかし、せっかくすくった金魚を自宅で飼っても、すぐに天に召されてしまうことが多々あります。薄命な印象が強い縁日の金魚を長生きさせ、かつ「鯉」レベルまで大きくすることはできるのでしょうか? 金魚の卸問屋「金魚坂」の店員さんに聞きました。

金魚の健康維持に役立つのは意外なアレ!

縁日の金魚すくいの水槽で泳いでいる金魚は、たくさんの人がすくいあげようとするため、身体に傷がついている可能性もあるそう。そこで、持ち帰ってから飼う際におすすめなのが、水槽に塩をいれる方法なのだとか。

「塩には殺菌効果があるので、金魚の身体について細かい傷を治したり、病気を防いだりしてくれます。また、塩を入れることで水の浄化にもつながります。目安の濃度は、だいたい0.2%くらい。水10リットルに対し、塩が20グラムほどになります。理想は金魚1匹で水2リットルほどなので、その場合塩4グラムを溶かしてください。おすすめはゆっくり溶け出す岩塩ですが、よく売られている精製塩でも問題ありません。ちなみに、水道水には塩素が入っていて、金魚にダメージを与えてしまうので、中和剤を使っていただくことをおすすめします」(金魚坂・店員、以下同)

また、酸欠になると弱ってしまいますので、空気をぶくぶく出して酸素濃度を保つエアーポンプを水槽に入れておくと、なおいいそう。観賞魚用のエアーポンプであれば、500円から1000円前後で購入することができます。水の入れ替えは、エアーポンプが入っている場合は1週間から10日。エアーポンプが入っていない場合は2日から3日に1回の交換が目安だそうです(いずれも3分の1から半分ほどの水を入れ替え)。

金魚のバイオリズムにも要配慮!

また、エサのあげ方も重要なポイント。金魚は時期によって食欲に差があるため、季節ごとに分量を調節することが大事なのだとか。

「これからの暖かい時期は食欲が旺盛になります。飼い主に懐いてくると近寄るだけでエサをせがむようなしぐさを見せますが、だからといって食べさせすぎは禁物。あまりエサをやり過ぎると体調を崩してしまうので、1日3回くらいに分けて少量食べさせると良いでしょう」
できることなら、1粒1粒様子を見ながら食べさせると、健康状態が分かるのでおすすめだそうです。
「2分から3分かけて食べきると健康な証拠です。食べ過ぎると吐き出すこともあり、水を汚してしまうので注意が必要です。また、冬は冬眠状態に入ってしまうので、エサをほとんど食べなくなります。そのため、無理にエサをやらずに様子をみましょう」

ちなみに、最近の金魚のエサは、乳酸菌やニンニクパウダー、コラーゲンが入ったものなど、成分にこだわったものが続々と開発されているそうです。ではアドバイスを踏まえて金魚を大事に育てていったとして、「鯉」並みのサイズに育てることはできるのでしょうか?

「鯉は難しいかもしれませんが、縁日でよく売られている『和金(わきん)』と呼ばれるタイプの金魚ですと、20cmくらいにはなると思いますね。あと、金魚はとても頭が良いので、水槽の大きさによって『これくらいの体長にとどめよう』と判断します。そのため大きく育てたかったら、大きな水槽で育てることがポイントですね」

ちなみに、和金の寿命は一般的には8年から15年くらいで、環境によっては30年ほど生きるケースもあるとか。夏祭りの金魚すくいで手に入れた金魚を育てるときには、ぜひこうしたプロの飼い方を参考にしてみてください。

●取材協力
金魚坂