中国メディア・新華網は26日、業績不振、海外拠点の撤退、不正の発覚などのネガティブな情報が数多く伝えられる、昨今の日本の製造業について、「メイド・イン・ジャパンが退化した原因を探る」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディア・新華網は26日、業績不振、海外拠点の撤退、不正の発覚などのネガティブな情報が数多く伝えられる、昨今の日本の製造業について、「メイド・イン・ジャパンが退化した原因を探る」とする評論記事を掲載した。

 記事は、「メイド・イン・ジャパン」が技術や製品のイノベーションを強調しているものの、その多くは既存の技術や製品の充実やリニューアルであり、新たな分野における突破を積極的に模索する精神にかけていると解説。現代のインターネット時代において、日本の製造業は市場の方向性から逸脱してしまっており「細かい部分や品質に過度に執着することで、コスト競争や現代の市場ニーズに順応することが難しいのだ」と論じた。

 また、日本のメーカーがこの20年においてコストダウンのために生産拠点を国外に移す一方、研究開発拠点を日本本土に残す「分離政策」をとったと紹介。これにより、イノベーション部隊によるエンドユーザーのニーズ把握が遅れ、瞬間的に変化する市場ニーズに迅速に対応することができなくなったとも指摘した。

 さらに、日本国内で進む高齢化の問題によって「ベンチャーのムードが徐々に消え去りつつあり、産業の活気も低下している」と解説。「錆びた社会の歯車」のもとで、日本の若者が安逸なサラリーマンを目指す傾向がより強くなり、ベンチャーやイノベーションに対する情熱はますます冷めてしまっていると論じた。

 記事はその一方で、近年衰退現象が頻発している日本の製造業においても「先進技術など、核となる競争力の優位性は変わっていない」としている。またエンドユーザー市場からの離脱は「追い出されたのではなく、技術力の高さが求められ、競争が激しくない商用市場へと自ら進んで転身した」結果であるとも説明して文章を締めた。

 日本の製造業の停滞は、これまでの成長モデルが通用しなくなったこと、その変化に対応できる企業の体制を構築できていなかったことが大きな要因と言えそうだ。一方で、精密で質の高い「モノづくり」への姿勢は決して「負の遺産」にはならない。新たな製造業の時代において、その姿勢をどう生かしていくかが、日本の製造業が再び盛り返すカギになるはずである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)