漆黒のボディが光り輝く“ナイト2000”仕様の「ポンティアック・ファイアバード・トランザム」

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80年代に絶大な人気を誇った海外TVドラマ「ナイトライダー」。私立探偵調査員、デビッド・ハッセルホフ演じるマイケル・ナイトが駆使する人工知能を備えたクルマ「ナイト2000」を覚えている人も多いのではないだろうか。その「ナイト2000」仕様の「ポンティアック・ファイアバード・トランザム」が、なんと茨城(ガレージング・ピクニック)に出現! まるで劇中から飛び出してきたかのような夢のクルマをくまなく見ていく。

【写真を見る】見よ、この人工知能を搭載したかのようなコックピットを!運転席に座れば会話が出来そうだ

■ あまりの人気ぶりにネーミング使用中止要請!?

このクルマ、君も見覚えあるんじゃないかな?

――うわっ、これは「ナイトライダー」に出ていた「ナイト2000」じゃないですか、懐かしい!当時見ていましたよ。でも、市販されていたとは驚きです。

フフッ、もともと『ナイト2000』は、『ポンティアック・ファイアバード・トランザム』をベースにして、撮影用にカスタマイズされたものなんだ。当時アメリカでは、あまりの人気ぶりに『ナイトライダー』仕様のこのクルマを購入目当てに訪れる人で販売店がごった返したほど。そこで、ポンティアック社が作中で『ナイト2000』を“トランザム”と呼ぶのをやめるように要請した、というエピソードを持つほどなんだよ。

――自動車メーカーが脚本に口を出すなんてすごいですね。それにしても、市販車がベースになっていたんですか。でも、このクルマは「ナイト2000」が画面の中から出てきたみたいにそっくりですよ?

――こんにちは!少しお話をお伺いさせてください。

「ええ、どうぞ」

――まず、購入の動機を教えてください。

「それはズバリ、幼少期に『ナイトライダー』を見ていたことに尽きますね。当時、“キョンシー”と“ビックリマンチョコ”、そしてこの“ナイトライダー”がはやった世代なんです。作中に登場する『ナイト2000』に一目ぼれ。いつか欲しい!と思っていたんですが、そもそも販売車じゃなかったんですよね。後年、コアな世界ながらパーツを造っていたり、それを取り寄せてカスタマイズしたりしている人たちがいるのを知ってから、手に入れる方法を模索しました」

――なるほど。具体的にはどのようにして入手したのですか?

「少人数ながら日本にも『ナイトライダー』のコアなファンがいまして、ファン同士で情報交換をしていたんですね。そんな中で、このクルマの前オーナーさんが手放さざるを得ない状況にあることを知って、私が手を挙げたのが去年の話です。なので、オーナー歴はまだ浅いんですよ」

――なるほど、念願かなったわけですね!こちらは相当なカスタマイズが施されているようですが…。

「いくら『ナイト2000』仕様にしたいと思っても、なかなか一度に全てを、とはいかないので、前オーナーさんが手を加えたものを、次のオーナーさんがさらに改良して…という流れの中で、現在私の元にやってきています。ですので、まだ進化を続けている途中と言いますか、私がカスタマイズしている部分も当然あるんですよ」

――より“本物の”『ナイト2000』へと着実に近付いているわけですね!現オーナーさんはどの部分を?

「外観は、以前のオーナーさん所有時にしっかりとカスタマイズされたので、私は内側と言いますか、主に機能面ですね。例えば、人間の動きに合わせてクルマが反応するような機能。ライトが光るなどとか、そういった部分になります。仕掛けは企業秘密ですけどね(笑)」

――それはスゴイですね!完全なデモ用のクルマとして、実用性は切り離しているイメージですか?

「ハハハ、そうなりますね。今日も積載車に積んで運んできました」

――実際にイベントなどに参加されると、どういった反応が多いのでしょうか。

「やはり子供たちが食いついてくれます(笑)。驚いている姿が見られたり、『カッコいい!』という言葉が聞けたりしたときは私もうれしい限りですね。『コレ欲しい!』とねだる子どものお父さんが私世代だったりすると、『お父さんの方が欲しいよ、ほんとは』なんてやりとりも。このクルマを通して、親と子のクルマ愛みたいなものを感じる場面を何度か見ています」

――子供と父親の心を同時につかむクルマなんて、素晴らしいですね。

「その横で、お母さんがシブい顔をしているんですけどね(苦笑)」

――アハハ、容易に想像できますね。今後さらに手を加えていきたい部分などを教えてください。

「やはり、ドラマの『ナイト2000』により近づけていく作業になりますね。運転席でボタンを押すと音が鳴ったり、エンジンをかけたときの反応だったりでしょうか。象徴的なシーンを完全再現できるところまで、たどり着けたらいいですね」

――なるほど、現代なら実現可能そうですね。ありがとうございました!

■ 当時の空想世界が現実に!

――“映画作品の中のクルマをとことん再現する”、ビンテージカーにはそんな世界もあるんですね。

そうだね。『ナイトライダー』が放映されていた80年代は、クルマが重要な役割を担う作品も多く生み出されていたんだよ。例えば、1985年公開の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』もしかり。

――「デロリアン」ですね!なるほど、クルマから当時の時代背景が読み取れますよね。

オーナーさんが話していたように、外観はもちろんのこと、運転席周りも非常に凝っているんだ。せっかくだから座らせてもらったら?

――はい、ぜひ!

――おおー、これはカッコいいですね。

ボタンやセグメントが再現されているだけでなく、まるでクルマがO塚君を認識して反応しているみたいでしょ?

――確かにそうですね。座った瞬間、ちょっとビックリしちゃいました。

随所に並々ならぬこだわりが感じられるよね。クルマはもちろん実用品なんだけど、本来の用途を飛び越えて、夢や感動を与えるモノでもあるということが、この一台を通して気付かされるよね。

――ええ、その通りです。「ガレージング・ピクニック」に来て、今まで知らなかったクルマの魅力をたくさん知ることができました。

それじゃ次回は、横浜・大さん橋埠頭に集合だ。普段なかなか見られないクルマが大集結するイベントを案内しよう。

――それは楽しみです。では引き続き、ナビゲートよろしくお願いします!

【週刊ジョージア】