27日、韓国が米国のTHAAD配備を決めたことで中韓関係が冷え込み、朴槿恵大統領の外交戦略が行きづまっている。資料写真。

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2016年7月27日、中国青年報によると、韓国が米国の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を決めたことは「新たな冷戦」の重大なシンボルだとして、その配備について韓国国内でも議論が過熱している。

韓国政府はなぜ国内での見解相違や中国やロシアの反対を押し切ってまでTHAAD配備を突然決めたのか。その理由として次の4点が挙げられる。

1.米国の圧力
朴槿恵(パク・クネ)政権は、北朝鮮問題では常に米国と同調し、日韓関係では米国の圧力に屈したが、慰安婦問題やアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加、中国の閲兵式への出席などでは米国に背反。しかし、THAAD問題では米国の圧力に屈した。

2.国内の政治的利益からの必要性
総選挙で与野党が逆転し、国内世論の圧力が高まっている。THAAD配備を決めることで、政治的支持を回復できると考えた。

3.韓国政府の判断ミス
中韓関係、特に経済・貿易関係には影響しないと考えた。黄教安(ファン・ギョアン)首相も「中韓関係はすでに高度に結びついている」と国会で語っていた。

4.時期を見誤った
南シナ海問題で難しい時期にTHAAD配備を決めれば、余裕のない中国からの圧力を抑止できると考えた。

韓国のTHAAD配備は戦略上の自殺行為に等しく、今後の韓国の命運を決めるターニングポイントになった。韓国は地政学的には大陸勢力と海洋勢力の衝突地になることを避けるべきだ。中韓関係においては、経済的に中国への依存が高まる韓国にとって、関係悪化は大きなマイナスを生むことになる。

米韓がTHAAD配備を発表したのを境に、中韓関係にはすでに微妙な変化が生じている。朴大統領が中国指導者に電話で説明したいと申し出たところ、中国側から拒絶された。中国の李克強(リー・カーチアン)首相は7月中旬にモンゴルで行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席した際、各国首脳と会談したが、朴大統領とは会談しなかった。

韓国の安全戦略は米国の戦車の上に、経済戦略は中国の列車の上に成り立っており、その両者とも相いれない構造的な矛盾を抱えている。短期的には問題なくとも、長期的には必ず衝突する。朴大統領の外交戦略はすでに行きづまり、韓国は誤った方向へ進んでいる。悲劇的な歴史が繰り返される可能性もある。(翻訳・編集/岡田)