愛犬と永遠に過ごせる、韓国のクローン研究

「愛犬とずっと一緒に暮したい。犬の寿命が人間の寿命と同じぐらいながければいいのに」
と、飼い主であれば一度は願ったことのあるかもしれません。
そんな願いを科学技術で叶えようという試みが、韓国で行われていることをご存知でしょうか。

ペットクローン研究

韓国の首都ソウルの西部にあるスアム生命工学研究院では、ペットクローン技術の研究が行われています。
愛犬とずっと共に暮らしたいという願いを持った飼い主を対象に、この10年間、クローンビジネスを行ってきました。
1匹の値段は10万ドル。日本円で約1000万円です。
ペットクローンを利用する顧客には、世界の王族やセレブ、富豪などがいます。

2006年からスアム研究院では、ペットの飼い主、優秀な麻薬探知犬や救助犬のクローンを依頼する国などからの要望で、800匹近くのクローン犬を生み出してきました。
この研究院では、亡くなったペットの悲しみや喪失感をクローン技術によって生み出す、代替ペットによって守ると約束しています。

世界中から依頼されるペットクローン

スアム研究院への依頼の半数は、北米からきており、その他にも、ドバイ、ロシア、中国、日本、ドイツ、メキシコ、など様々な国から依頼が来るそうです。
その依頼は、犬だけでなく、猫やヘビ、チンチラのクローンを依頼されることもあるそうです。

中には、2001年に起きたアメリカ同時多発テロで、世界貿易センタービルの瓦礫から多くの生存者を救出したことで有名な救助犬”トラッカー”のクローン犬が5匹も作り出されました。

このスアム研究院では、クローンペット以外にも、医学研究目的で遺伝子操作を行い、アルツハイマー病や糖尿病、がんを発症しやすくした疾患モデル動物も作り出しています。

実は昔からあった、世界中のペットクローン研究

世界初の哺乳類クローン誕生

1996年7月5日、イギリスのロンドンにあるロスリン研究所で、クローン羊のドリーが誕生し、翌年2月に誕生が発表され、世界中が大騒ぎになりました。
しかもドリーは、1998年と1999年に計4頭もの出産を経験しており、クローン羊は繁殖ができるということが証明されました。

しかし、ドリーの体細胞からは若くして高齢の羊に見られる兆候が現れ、普通の羊よりも老化が早く、肺に進行性の疾患を抱えていたため、通常の寿命の半分で安楽死という結末を迎えました。

世界で初めてのクローンネコ

2001年12月22日、世界で初めてのクローンネコが生れました。
そのネコは、CopyCatの頭文字を取ってCCと名付けられ、当時クローン技術から生まれた初めてのペットとして、大きなインパクトを与えました。
CCは、三毛猫のクローンとして誕生しましたが、その外見は白地にキジ色の縞模様。
クローン元の猫と同じ遺伝子を持ちますが、別の個体として生れてきているのです。

CCは、共同開発者のDr.クリーマーの家で過ごし、2006年には2匹のオス猫と1匹のメス猫を出産しました。
それまでのクローン動物は短命で、繁殖能力がないものがほとんどでしたが、CCはどちらも備えた完璧なクローンネコとして生活しています。

クローン技術で生まれた初めての犬

2005年4月24日、韓国のソウル大学の研究チームによって、世界で初めてのクローン犬であるオス犬スナッピーが誕生しました。
スナッピーが生れるとき、3頭がお腹にいたそうですが、1頭は流産、もう1頭は生後3週間で肺炎によって亡くなりました。
スナッピーも2008年に10頭の子犬を誕生させています。

日本で活躍したクローン犬

2008年5月、日本の株式会社シームスの要請により、がん探知犬4匹がソウル大学の研究によって誕生しました。
このクローンの元となった”マリーン”は非常に優秀ながん探知犬でしたが、子宮摘出手術を受けていて出産ができないことから、クローン犬の誕生を依頼したそうです。
誕生したクローン犬4匹は、日本に送られマリーンと同じ能力を習得するために訓練を受けました。
また、その内の2匹は5億ウォン、日本円で約5200万円もの高値で交渉されたようです。

私が感じたクローンペットについて

私はよく冗談で、
「今の愛犬がいなくなったときのことが全く考えられないし、自分がどうなってしまうかも見当がつかない。亡くなるときは一緒がいい」
と家族で話しています。
もちろん愛犬が私と一緒のタイミングで虹の橋を渡ることはできないことはよく理解しています。

でも今、愛犬のクローンが作れる世の中になって、例えそれがクローンだとしても一緒に過ごせるなら…と考えないわけではありません。
出来るなら私が死ぬまでずっと一緒にいたいし、私の最期の時までクローン犬を誕生させ続けるかもしれません。

しかし、今私の傍で寝ている愛犬はこの世で1匹です。
食い意地が張っていて、走るのが遅くて、寝顔が怖くて、留守から帰宅すると全力でお出迎えしてくれて、まっすぐな瞳で私を見つめてくる愛犬。
世界で1匹しかいない私の愛犬。

クローン技術自体を否定する気はありません。
ただ、命に終わりがあるから今を大切に過ごそう、明日は今日よりも楽しく過ごそう、という気持ちになるのではないかと、私は思いました。

限りある命の中で、愛犬が私と出会い、楽しい思い出や怒られた記憶を重ねながら、これからの日々を共に過ごしていこうと思っています。
最期の日まで楽しく過ごそう!私の愛犬よ!