高齢者の間で利用が広がっている「ハンドル型電動車いす」の事故が増えているため、消費者庁の安全調査委員会(通称:消費者事故調)は2016年7月22日、簡単な操作で発進できる仕組みが事故を招いているとして、操作方法の見直しなど再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめた。

メーカーに車いすの構造の改善を求める一方、高齢者自身や家族らに注意を呼びかけている。

踏切前で具合が悪くなりアクセルに触れる

ハンドル型電動車いすは、シートに座り、アクセルレバーを手で軽く押すだけで簡単に発進できる。足腰が弱くなった高齢者の日常の移動手段として普及しており、全国で推計約8万6000台が使われている。道路を外れて脱輪して転倒したり、踏切内で電車にひかれたりするなどの事故が多発。2008〜2014年の7年間で36人が死亡、15人が重傷を負った。

消費者事故調は、踏切の前で停車中に突然具合が悪くなって前のめりに倒れるなど、意図せずにアクセルレバーに触れるケースが多いと指摘。対策をとるようメーカーに求めた。また、高齢者自身にも運転技能訓練を受けるなど、操作に気をつけるよう呼びかけた。