フジテレビ「村上信五とスポーツの神様たち」(27日深夜放送分)では、「第1回 語り継ぎたいスポーツ伝説アワード」と題し、ゲストの"スポーツ好きお笑い芸人"らがトップアスリートの伝説を紹介。ナイツ・塙宣之はマイアミマーリンズ・イチローのグローブにまつわるエピソードを語った。

これまでイチローのグローブは、ミズノのグラブ製作技術者・坪田信義氏が作っていた。キャリア60年で2000個を超えるグローブを作った坪田氏は「名人」と呼ばれるほど。2008年に引退すると、イチローのグローブ製作は同じくミズノ社の岸本耕作氏が引き継いだという。

「イチロー選手と言えば守備の名手とも言われていますけど、2008年まで坪田さんという方がずっと作っていた。で、坪田さんは伝説のグラブ職人と言われておりまして、松井秀喜選手とか井端弘和選手とか色んな人のグラブを作っている」

坪田氏をこう紹介した塙は、岸本氏に引き継がれた後のイチローについて言葉を続け、「ゴールデングラブ賞をイチローはずっと受賞してましたから、途切れたら岸本さんが責任を感じてしまうと。それを防ぐために(イチローは)ゴールデングラブ賞を獲るプレーを必死にして、ゴールデングラブ賞を獲った」と明かした。

その他にも、塙は、グラブ製作を担当するようになった岸本氏が、イチローにグローブを6個ほど渡すも、本人からは「全てダメ」「ちょっと違和感があります」などとダメだし。全部返却され、「1年くらい作ってはじめて使ってくれたらしい」という。

すると、ゲストの一人で元北海道日本ハムファイターズの岩本勉氏も一流選手のグローブに対するこだわりを紹介した。同氏は同学年だった新庄剛志氏の名を挙げると「彼は入団から引退まで(17年間)一つのグラブで試合に出てました。つぎはぎだらけ」と話した他、かつてそのグローブを手にとって見せて貰った際にも「(形が変わるので)手は入れないで」と注意されたことを明かした。