第2話ではいきなり3ヵ月ワープ。驚いた!


「思えばあの子がはじめて家に現れてから、あっという間に3ヶ月が経っていた」

と、一気に3ヵ月ワープしてしまった『はじめまして、愛しています』(テレビ朝日系・木曜21:00〜)。コレにはビックリさせられましたわ!


ネグレクトされていた家から逃げ出して、自分たちの家に迷い込んできた謎の子どもに運命を感じちゃって、いきなり「特別養子縁組みさせてください!」とか言い出した夫・信次(江口洋介)。

しかし妻・美奈(尾野真千子)は、子ども嫌いっぽいそぶりを見せていたし、さすがに唐突すぎる信次の提案に反対するのかと思いきや、熱い姿に心を打たれ(!?)思わず特別養子縁組に賛成してしまった。……というのが第1話のラスト。

とは言っても、特別養子縁組なんて重大な決断をライトに決めすぎなので、第2話以降、色々と葛藤があるんじゃないかな……と思っていたのだが、その辺すっ飛ばして3ヵ月後!

特別養子縁組をするのに必要な研修も終え、里親認定の許可が下りるかどうか……という電話を待っているところから第2話はスタート。

ところが、そこから回想シーンとなり(数週間程度?)過去に戻って研修や面接などの思い出を振り返るという、少々トリッキーな時間の進み方をしていた。

父と兄が交通事故死、母はアル中


美奈も信次も、何とな〜くそれぞれの家族と折り合いが悪そうな雰囲気をかもし出していたが、第2話ではそんな各家族の抱える問題が明かされた。

信次の家庭は、父と兄が交通事故死して以降、母親が女手ひとつで子どもたちを育ててきたものの、交通事故死のショックからどうしても抜けられずにアルコール依存症に。現在は介護付きの老人ホームに入っている。

美奈の方は、父親が世界的に有名な指揮者なのだが、音楽を愛しすぎているが故に、家族にはまったく興味がないという人。

そんな父親の音楽クレイジーっぷりに耐えかねてか、母親は、美奈が5歳の時に「あなたを産んでも結局何も変わらなかった」なんてヒドイ言葉を残し、海に入水して自殺してしまったようだ。

うーん、なかなかヒドイ家庭環境。

そんな、欠落した家族を持つ美奈と信次という夫婦が、親から虐待を受け、捨てられた子どもと出会い、特別養子縁組をして、新しい家族を作る。そのあたりが今後のテーマになってきそうだ。

尾野真千子のナチュラル困り顔が炸裂!


もちろん、新しい家族を作るまでにはまだまだ色々なハードルが待っていそう。

なんせ、虐待を受けていたせいで心を閉ざしまくっている謎の子どもは、いまだに一言も言葉を発していないという状況だ。

そんな子どもと距離を縮めるために登場したキーワードが「手をつなぐ」ということ。

「じゃあ手をつなごうか。おじさんの方からつなぐぞ、コレは仲良しだってことだからな、怖がらなくても大丈夫だからな。オッケー牧場?」

ということで信次と美奈の方から半ばムリヤリ手をつないで一緒に動物園に出かけていき、そこでちょっと手をはなしたスキに子どもが行方不明になってしまい、何だかんだで再び出会って、今度は子どもの方から自主的に手をつなぐようになるまでが、第2話で描かれている。

美奈はこの「手をつなぐ」ということに関し、母親から海を目の前にして、

「美奈、このままふたりで海に入っちゃおうか」

なんて物騒なことを言われ、思わず手をはなしてしまった結果、母親だけが自殺してしまったというトラウマがあり、「手をつなぐ」「手をはなす」ということに対して大きな思いがあるようで、子どもとはじめて手をつないだ時の表情が最高だった。

……というか、尾野真千子の演技が絶妙だったんだけど。

普段、わりとサバサバして自己主張の強い女性役を演じることの多い尾野だけど、常々「わりとナチュラルに困り顔だよなぁ〜」と思っていたのだが、そのナチュラル・ボーン・困り顔が、美奈という役にはバッチリはまっているのだ。

そして、最近はやたらと苦み走った表情の役を演じることが多かった江口洋介も、『ひとつ屋根の下』のあんちゃんや、『101回目のプロポーズ』での武田鉄矢の弟役(!)の時のような愉快な演技を見せてくれていて、そのあたりも見どころ。

遊川和彦の脚本は……うーん、気になるところはチョイチョイあるんだけど、今後が楽しみなドラマ。

第3話では、虐待を受けた(=大人を信頼していない)子どもに強く見られる、自分を本当に愛してくれるのかを探るための「試し行動」がはじまって、美奈&信次の夫婦がひどい目に遭う模様。予告編で、

「覚悟はしてたけど、限界なんです」

なんてセリフも飛び出していて、「あんなに簡単に特別養子縁組するとか言っておいて、もう限界なんかい!」という感じもするが。果たしてどーなるのか!?
(イラストと文 北村ヂン)