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大阪大学(阪大)は7月27日、5時間以上テレビを視聴する人は、肺の血管に血栓がつまる「肺塞栓症」で死亡する確率が高いことを解明したと発表した。

同成果は、大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座(公衆衛生学)の磯博康教授らの研究グループによるもので、7月27日付けの米国科学誌「Circulation」に掲載された。

肺塞栓症は、下肢や骨盤内の血管に血液がうっ滞することで固まり、血の塊である血栓を形成し、これが血流に乗って肺に運ばれ、肺動脈を閉塞することで生じる。飛行機の長時間フライト後に起こる肺塞栓症はエコノミークラス症候群として知られている。

同研究グループは、日本人の生活習慣と疾病との関連の解明を目的とした医学研究であるJACC研究(Japan Collaborative Cohort Study)の対象者のうち、1988年から1990年のあいだに日本全国45地域の40〜79歳の8万6024名を対象にアンケート調査を実施。その後、約20年間にわたって参加者の死亡状況を追跡調査し、2009年末までで59名の肺塞栓症による死亡を確認した。

これらのデータを解析した結果、テレビ視聴時間が1日あたり2.5時間未満の人に比べて、2.5〜4.9時間の人では肺塞栓症による死亡リスクが1.7倍であり、5時間以上では2.5倍になることが明らかになった。また、テレビ視聴時間2時間につき40%の肺塞栓症死亡リスクの増加が認められたという。

同研究グループによると、今回の結果は、テレビを見ているときに足を動かしていないことが主な原因であり、長時間のテレビ視聴時には、1時間に1回程度立ち上がったりフットマッサージをすることで、肺塞栓症を予防し肺塞栓症死亡リスクを低下させることが期待できるという。

(周藤瞳美)