中国メディアの企業観察網は21日、シンガポールとマレーシアのクアラルンプールを結ぶ高速鉄道計画は「1090億元(約1兆7329億円)市場の巨大なパイ」であると説明、この巨大なパイが各国による受注競争を引き起こしていると論じている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの企業観察網は21日、シンガポールとマレーシアのクアラルンプールを結ぶ高速鉄道計画は「1090億元(約1兆7329億円)市場の巨大なパイ」であると説明、この巨大なパイが各国による受注競争を引き起こしていると論じた。

 記事によれば、マレーシアとシンガポール両国の首相が19日に高速鉄道計画の覚書に調印したことを伝え、両国は16年内に正式な協議文章を交換したあと入札者の募集に入る計画でいることを紹介。

 さらに「総建設費はまだ公表されていないが、ある予測では約650リンギット(約1090億元、約1兆7329億円)に達する」と紹介し、同建設計画は「1000億元市場の巨大なパイ」であると指摘した。

 また記事は石井啓一国土交通相が21日からマレーシアとシンガポール両国を訪問したことや安倍首相にも「トップセールスマン」として働く意欲があることに言及し、日本が必死に「巨大なパイ」を奪取しに来ていることに警戒感を示した。

 国土交通省の公式ホームページによれば、石井国土交通相のマレーシア訪問は「両当事者国間で事業の基本的な枠組みが合意された直後の絶好の機会をとらえ」たものだ。さらに石井国土交通相は新幹線の安全性と信頼性について説明するとともに、「初期コストに加えてライフサイクルコストにも優れていること及びプロジェクトマネジメントに優れている」ことも説明した。

 つまり日本側は中国や韓国などの競争相手に対して、新幹線のコストは決して弱点とはならないことや、「プロジェクトマネジメント」、すなわち高速鉄道建設を順調に遂行するための日本の優れた能力に注目させ、コストや技術以外の重要な点についてもマレーシア政府にアピールしたことになる。「段取り八部」という慣用句はどの分野の仕事においても真実であり、段取りがいかに重要かは、ちょうど段取りの悪さが露呈したインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画を見れば分かるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)