中国の不動産市場ではバブルが発生していると指摘されて久しいが、今なおバブルの崩壊には至っていない。むしろ北京や上海など一部の都市ではすでに高止まりしていた不動産価格がさらに上昇するという不可解な現象も起きている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の不動産市場ではバブルが発生していると指摘されて久しいが、今なおバブルの崩壊には至っていない。むしろ北京や上海など一部の都市ではすでに高止まりしていた不動産価格がさらに上昇するという不可解な現象も起きている。

 中国メディアのBWCHINESEは26日、「すでに狂っていた不動産市場がさらに狂い始めた」と伝えつつ、中国で大規模な金融危機が発生するのはもはや避けようがないと論じている。

 記事は、中国の一部都市で不動産価格が再び上昇したことについて、「早ければ1年以内、遅くとも3年後に中国で金融危機が起きるかもしれない」と主張。現時点で莫大な資産を保有する富裕層たちの8割は再び貧困層に転落し、多くの中国人は「お腹いっぱいにご飯が食べられれば満足」という水準にまで景気は悪化するかもしれないと主張した。

 続けて、16年上半期に中国の銀行融資総額は過去最高を記録したと指摘する一方、金融危機下にあった09年と異なるのは「中国政府の大規模な投資に民間がついていけない」ことであると指摘。16年上半期の民間固定資産投資は前年同期比2.8%増にとどまり、ここ数年で最低となったと紹介。15年末の同数値は同10.1%もあったことを挙げ、「民間固定資産投資が急激に落ち込んでいる」とし、遼寧省などでは民間固定資産投資の減少に伴い、財政収入も激減していると論じた。

 また、中国経済の異変はマネーサプライにも現れていることなどを指摘したうえで、「中国政府が推進してきた大規模なインフラ投資や、不動産価格を上昇させることで発展につなげる成長モデルの副作用がついに顕在化し始めた」と主張。

 大量の債券発行などの財政政策によって、民間の消費や投資が抑制される現象を「クラウディングアウト」と呼ぶが、中国のこれまでの成長モデルでは「クラウディングアウト」が起きるのは当然であると指摘。遼寧省をはじめとする中国東北部の3省は他の地域に先んじて副作用が顕在化したに過ぎないとし、今後ほかの地域に民間の消費や投資の減少が波及していけば不動産価格の暴落が起きても不思議ではなく、金融危機が生じてもおかしくないと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)