「マンガは読書に入るかどうか」意見は分かれるがその風潮は今後変わるかも?

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日本を代表する文化のひとつにマンガがあります。多数の雑誌・単行本が出版され、アニメやドラマ、さらには映画化など、他のジャンルに与える影響も多大。外国にも多数のファンを抱えるなど、まさに一大エンターテインメントジャンルです。

そして、今やマンガは「娯楽」だけでなく「学習」を目的としたものも多く、図書館に置いてあることも少なくありません。ここまで来ると、もはや「マンガを読むことは立派な読書である」と言ってもいいのでは?(若干編集者の希望的観測も入っていますが……)今回のat home VOXでは、マンガは読書かどうか、みなさんの意見をアンケートで調べてみました!

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それではズバリ聞いてみましょう。

Q.マンガは読書のうちに入ると思いますか?

マンガは読書か

意見が分かれましたが、「いいえ」が55.5%と、わずかに「読書には入らない」が優勢という結果に。確かに「読書感想文はマンガでもいいのか」と言われると、反論しがたいかもしれません……。でも逆に言えば、半数近くは読書の一部だと思っているんですね!意外と多いような気がします。

ちなみに、この感覚には年代差があるようです。

「Q.マンガは読書のうちに入ると思いますか?」の年代別回答結果
年代別

年代別にみると、20代のみ「はい」が「いいえ」を上回っています。しかし、年代が上がっていくにつれ、「いいえ」の回答率が増加。上の年代ほど、「マンガは読書に入らない」と思っているようです。

やはり時代とともにマンガ文化の影響力が増していることがうかがえますね。

では、実際にどのくらいの人がマンガを好きなのか、どのくらい読んでいるのか、今度は「小説」も聞いて比べてみました。

「Q.マンガを読むことは好きですか?」「Q.小説を読むことは好きですか?」の回答結果

マンガ・小説のグラフ

好きかどうか、全体の結果では「マンガ」の方が多くなっていますね。そして、これもまた年代差がありました。

「Q.マンガを読むことは好きですか?」「Q.小説を読むことは好きですか?」の年代別回答結果

マンガ・小説のグラフ

マンガ好きな人の割合が小説よりも多いのは、20・30代の若い年代。40代はマンガと小説、好きな割合はほぼ同じで、50代はマンガより小説の方が好きという割合が多くなっています。ちなみに、マンガ好きの割合は、「マンガは読書に入ると思いますか?」の質問と同じく、年代が上にいくほど減少傾向にありますが、小説はどの世代もほぼ変わらず安定した人気があるようですね。

さらに、読む冊数にも差がありました。

「Q.マンガを月に何冊くらい読みますか?」「Q.小説を月に何冊くらい読みますか?」の年代別平均(単位:冊)

マンガ・小説のグラフ

20代が一カ月に読むマンガの冊数は、小説の3倍。そして年代で比べると、50代の3倍。若年層の圧倒的な人気が浮き彫りになりました。

「マンガは読書ではない」という意見がやや多い現状ですが、その風潮が変わりつつあるかもしれません。

冒頭にも述べたとおり、マンガはその取っつきやすさから、「マンガでわかる●●」などさまざまな解説コンテンツで利用されていますが、すでに発行されているマンガを通して、いろいろなことを学習しよう、という取り組みがあります。

日本財団の「これも学習マンガだ!」では、マンガ編集者・佐渡島庸平さんや、マンガ家・里中満智子さんなど、マンガ界の第一人者が新しい世界を発見できる作品や学びにつながる作品を選び、国内外の読者に届けているのです。

「これも学習マンガだ!」から一例を挙げると、「歴史」の「風雲児たち」(みなもと太郎・リイド社)は、幕末から明治維新を描くのに、そのルーツは関ヶ原の戦いにあるとして、江戸時代初期からストーリーが始まるという大河ドラマも真っ青のスケール感を持つ歴史マンガです。今もなお時代劇専門マンガ雑誌「コミック乱」で連載中の長寿作品で、幕末〜明治維新をここまで詳しく描いた作品はないといっても過言ではありません。

もうひとつ、「芸術」から「昭和元禄落語心中」(雲田はるこ・講談社)も注目の作品です。落語の魅力とマンガとしてのドラマチックな展開が融合した本作は、今年のTVアニメ化で大きな注目を集めました。声優陣も落語に造詣の深い人がキャスティングされ、本職さながらの話しぶりでファンを広げたのは記憶に新しいところ。先日TVアニメ第二期の制作が決定し、声優と落語家のトークショーも盛んに行われるなど、今もっとも熱いマンガのひとつと言えます。

また京都精華大学では、2006年に日本で初めてのマンガ学部を設置。田中圭一さん、東村アキコさんなど、最前線で活躍中のマンガ家が教鞭をとっています。

このようにマンガを取り巻く状況は盛り上がりを見せており、れっきとした文化として解釈されつつあるので、「マンガは読書ではない」という風潮もこれから変わるかもしれませんね。

ちなみに、今回は脇役でしたが、幅広い年代で安定した人気ぶりを見せた「小説」。絵はなくても、文章による表現力が想像を掻き立てる、こちらも素敵な文化です。

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イラスト:タテノカズヒロ

<アンケート調査概要>
対象/対象/全国20〜59歳の男女1,457名(47都道府県各31名ずつ)
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2016年5月
※アンケート内容の転載にあたりましては、「at home VOX 調べ」もしくは「アットホームボックス調べ」という表記をお使いください。