猛暑日に百貨店が行う割引や各種サービスが話題となっていますが、その裏には百貨店側の「止むに止まれぬ深刻な理由」があるようです。無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、天候と各業態の興味深い関係について解説してくださっています。

百貨店の「猛暑日サービス」が活況、「スイカのプレゼント」「アイスの割引」など続々

百貨店での「猛暑日サービス」が活況を呈しています。新宿高島屋では8月31日まで、気象庁発表の天気予報で翌日の最高気温が35度以上となった場合、その翌日に「猛暑日サービス」が実施されます。カットスイカのプレゼントやジュースの割引、ミストを使用したお化粧直しを行うなど、各種サービスを提供しています。

東武百貨店池袋本店も7月28日から8月24日まで、同様の「猛暑日サービス」を実施します。塩あめやペットボトルの水、麦茶のプレゼント、ソフトクリームの割引などを行うとしています。

名鉄百貨店本店では8月23日まで、前日の最高気温予報が33度を超える日は「ハッピー33デー」を実施しています。数量限定の特典商品のプレゼントや増量サービスなどを行っています。

百貨店が「猛暑日サービス」を行う理由

百貨店各社はなぜ「猛暑日サービス」を行っているのでしょうか。百貨店は猛暑日になると極端に来店客数が減少するという特徴があるからです。

過去の商業販売統計を見てみると、夏の気温が平年よりも高くなると、小売店売上高が上昇する傾向にあることが確認できます。特に、飲料などの気温と関わりの強い商品はその傾向が顕著です。そのため、コンビニは気温の影響を強く受けます。

一方で、百貨店はコンビニと比べると、気温と関わりの強い商品が少ないため、気温上昇による恩恵をあまり享受できません。逆に、あまりにも気温が高くなってしまうと、主力の顧客層である高齢者の客足が鈍ってしまいます。百貨店では、猛暑の場合はマイナスの影響の方が強いといえます。

そのため、百貨店では猛暑日における集客が課題となっていました。各社は「猛暑日サービス」を打ち出すなど、猛暑日でも消費者に来店してもらえるよう工夫を凝らしています。

店は鈍る客足に対して集客施策を講じる必要がある

一方で、客足が遠のく時に集客を図ることは百貨店だけの問題ではありません。百貨店に限らず店で営業を行う事業者にとって、来店客数が減少する時への対処は避けて通れない道といえます。

来店客数が減少する日や時期、時間、たとえば、雨の日や雪の日、特定の曜日、特定の時間帯、閑散期において、消費者が店に行きたいと思うことができる施策を講じることが必要となってきます。「雨の日キャンペーン」「サマーセール」「火曜日ポイント10倍」「早朝割引」などの施策を考える必要があります。

大手企業では様々な施策を行っています。様々な業界を研究することで、自社で活かせる施策を見つけることができるでしょう。

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『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』

著者/佐藤昌司

東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。

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出典元:まぐまぐニュース!