『女の運命は髪で変わる』(佐藤友美/サンマーク出版)

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 人の第一印象のほとんどは見た目で決まる、とはよく言われること。「見た目」という言葉から思い浮かぶのは、メイク、ファッション、プロポーション….でも、髪というのはすぐには出てこない、意外な盲点ではないだろうか。

 ところが、『女の運命は髪で変わる』(佐藤友美/サンマーク出版)の著者、佐藤友美さんは、「日本人女性の7割は、髪で損をしています」「女の顔を100点満点で評価するとしたら、その内訳は、顔(メイク)が50点、髪が50点です」と言い切る。たとえ美人でなくとも、髪の美しさで全体的な印象をあげることは可能だという。ファッション誌の編集長は、新人モデルが来ると、まず美容院に送り込むそうだ。まず髪ありき、その次に服とメイク、というのは、ファッション業界の常識らしい。

 佐藤さんは、15年にわたりファッション誌やヘアカタログの撮影ディレクションをしてきた、日本初かつ唯一のヘアライター&エディター。これまで手がけたヘアスタイルは、なんと約4万人(約200万カット)分にも及ぶという。手がけた、といっても、美容師ではなく、あくまでも撮影ディレクション。しかし、膨大な数の女性たちの、髪の“ビフォーアフター”を見てきた佐藤さんの言葉には、経験に裏打ちされた説得力がある。

 髪は顔についているパーツの中で、唯一、メスを使わずに好き勝手に切り刻めるパーツです。つまり、最も簡単に「整形」できるのが髪なのです。これをうまく使わない手はありません。

 第1章「髪は ほぼ、顔」では、「顔」の印象を「髪」で「見た目コントロール」する方法を伝授してくれる。とはいっても、決して難しいテクニックは必要ない。たとえば、写真を撮る前に分け目をつまむだけで「小アタマ」に見える方法や、実際に痩せるよりも痩せて見える、髪で顔に影を落とす方法など、ほんのちょっとの工夫で、印象をアップできる、今すぐにでも試してみたくなるテクニックが豊富に紹介されている。

 第2章「髪は ほぼ、人格」では、「似合う髪型探し」をするのではなく、「こう見られたいと思う自分」になるために髪を変えよう、と提唱している。例として、人は、ベリーショートの女性を「引っ込み思案」とは思わないし、ゴージャス巻き髪の女性を「奥手」とは思わない、就活中の学生は、黒髪で真面目さをアピールしている(実際はどうであれ)など、なるほど、言われてみれば納得である。

 つまり、「なりたい自分」を明確にし、その「理想の自分がしていそうな髪型」にすることで、それに合わせて、髪以外の見た目(メイクやファッション)や言動も、それにふさわしいものにしようとする力が働き、結果的に「なりたい自分」になれる、というのだ。

 新しい髪を手に入れた自分のほうに、「らしさ」を寄せていけば、それは次のあなたらしさになります。

 内面が外見に表れるのではなく、外見から内面を変えていく、という、目からウロコの本。本書を読めば、貴女もさっそく髪をチェンジして、新しい自分に出会ってみたくなるだろう。

文=森野 薫