気温を気にするだけでは不十分

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夏は熱中症に気を付ける必要がありますが、気温を気にすることだけでは不十分なことをご存知ですか?熱中症が起こるリスクが高まるのは、実は気温以外にもいくつかの要素があります。熱中症予防で出てくる「℃」の正しい認識と、日常生活での注意点について見ていきましょう。

■ 熱中症は室内にいても油断できない

熱中症に対して、多くの人は太陽の日差しが照りつける夏の暑い時期に、外で活動している人に起こるものだと誤解しているようです。確かに熱射病は炎天下で起こりやすい病気ですが、熱中症の場合は気温上昇に伴い、室内にいたとしても起こる可能性があります。

◎ 熱中症予防に大事な要素とは?

熱中症が起こる要素として、気温、湿度、輻射熱、気流の4つがあります。輻射熱は何かというと、ビルやアスファルトから放射される熱のことです。この4つを把握することで正確な状況が分かるわけで、日本の環境省では、気温、湿度、輻射熱を取り入れたWBGT(湿球黒球温度)近似値を使用しています。

■ WBGTとはどういった指標なのか?

WBGTは熱中症を防ぐためにアメリカで1954年に提案され、ISO等で国際的にも規格化されている指標です。別名「暑さ指標」と呼ばれ、人体と外気との熱のやりとりに大きな影響を与える湿度、輻射熱、気温の3つの要素からなります。暑さ指標は気温と同じ単位の摂氏度(℃)で表示されますが、気温とは違うものなので注意が必要です。

◎ 暑さ指標で重要なのは湿度

・暑さ指標(WBGT)=温度の効果:湿度の効果:輻射熱の効果=1:7:2

上記のように、暑さ指標では湿度が7割も占めています。例えば洗濯物を干しても湿度の高い梅雨の時期は、なかなか洗濯物が乾きにくいものです。同様に人間の体も気温が上昇しても湿度が高ければ、汗が気化しにくくなるために体温が下がりにくくなります。

■ 暑さ指数(WBGT)

熱中症の危険度を判断する目安として暑さ指数(WBGT)が有効であることが分かりましたが、普段の生活ではどのように活用すればよいのか具体的に見ていきましょう。

◎ 日常生活での暑さ指標の指針

熱中症の危険性が高まるのは、暑さ指標が28度を超えた時です。実際に28度を超えると、熱中症の患者数が急激に増加します。暑さ指標と、生活を送るうえでの注意点は以下になります。

・25℃未満-危険
通常の生活で熱中症の危険性は低いものの、激しい運動や重労働では起こる可能性がある。

・25〜28℃-警戒
運動や激しい作業を行う場合は、定期的に水分補給や休息をとる。

・28〜31℃-厳重警戒
外出時は強い日差しに当たらないようにして、室内でも室温の上昇に気を付ける。

・31℃以上-危険
安静にしていたとしても高齢者の場合は熱中症が起こるリスクが高まる。涼しい室内に待機して、外出はしない。

■ まとめ

熱中症の危険度は、気温だけではなく湿度の高さにも注意する必要があります。暑さ指標が28℃を超えている場合は、室内にいたとしても熱中症になる危険性が高まるため、こまめに水分補給をして涼しい部屋で待機するようにしましょう。

(著:nanapiユーザー・ls2016 編集:nanapi編集部)