鹿児島県は2016年7月25日、社会福祉法人「白鳥会」が運営する曽於市の児童養護施設「慈光園」で、12人に嘔吐(おうと)や下痢といった食中毒症状が出たと発表した。患者からはノロウイルスが検出されており、20日に提供した朝昼晩の給食のうち、いずれかの食品に含まれていたと見られている。

患者は10〜17歳の男子5人と、5〜18歳の女子7人で、21〜22日にかけて症状を訴えた。県生活衛生課の担当者に取材したところ、いずれも症状は軽く、入院者も出ていない。

夏場のノロウイルスは珍しい

また、食中毒発生を受けて県が児童や職員の検便を行ったところ、給食を食べることがない調理従事者からもノロウイルスが検出されたという。県はこの調理従事者から給食を経由してノロウイルスが広まったと推測している。

ノロウイルスは手指や食品を介して経口感染し、腸内で増殖して感染症を発症する。嘔吐や下痢、腹痛、発熱が主な症状で、3日ほどで治ることが多いが、子どもや高齢者のように体の抵抗力が低いと重症化する恐れもある。冬の感染が多いため、前出の県生活衛生課担当者は「夏場のノロウイルスは、ゼロではないが珍しい」と話した。

県は給食施設に対し、26、27日の2日間、業務停止命令を出した。今後、手洗いや手指消毒を改めて徹底させ、体調が優れなければ調理担当者に業務をさせないようにするといった対策を講ずる。