法案の成立を喜ぶ与党・民進党の立法委員(国会議員)ら

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(台北 26日 中央社)立法院(国会)は25日、野党・国民党が戦後、台湾で日本の残した不動産などを接収したりして築いた資産の返還を目的とする法案を、与党・民進党などの賛成多数で可決した。行政院(内閣)に新設される委員会が資産の精査を行い、不当に取得したと認定した場合には国への返還を求める。

国民党は戦後、手に入れた日本統治時代の不動産などを元手に事業を行い巨額の資産を築いたとされ、「世界で最も金持ちの政党」などと呼ばれる。

同党は今年3月、資産が最も多かったのは1998年の約918億台湾元で、2015年末には約166億台湾元(約540億円)にまで減少したと報告したが、民進党などからは、国民の信頼を得るために第三者機関の調査を受けるべきとの声が上がっていた。

法案に反対する国民党は、立法院で審議の引き延ばしを図る一方、22日に修正動議を提出。調査の対象期間を、蒋介石ら同党の党首が長らく務めていた総統による独裁政治を可能にした「動員戡乱時期臨時条款」が廃止された1991年5月以降とすべきと主張したが、日本が敗戦した1945年8月15日以降を対象とする民進党案が通った。

民進党は、陳水扁政権下の2002年から、国民党の不正資産を追及する法案を提出してきたが、立法院で多数を占める国民党などがこれを阻止。だが、今年1月の選挙で初の単独過半数を獲得したことで、約14年越しに成立した。

(陳俊華、蘇龍麒/編集:杉野浩司)