日本と中国はさまざまな国で高速鉄道の受注競争を展開している。インドやタイなどのアジアのみならず、米国でも日中の競争が見られる。ジャワ島の高速鉄道計画は日本と中国の競争となったが、中国が受注のために見せた「なりふり構わぬ」姿勢は、日本と新幹線に対して激しいライバル心を抱いていることの現れとも言えるだろう。(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF.COM)

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 日本と中国はさまざまな国で高速鉄道の受注競争を展開している。インドやタイなどのアジアのみならず、米国でも日中の競争が見られる。ジャワ島の高速鉄道計画は日本と中国の競争となったが、中国が受注のために見せた「なりふり構わぬ」姿勢は、日本と新幹線に対して激しいライバル心を抱いていることの現れとも言えるだろう。

 マレーシアとシンガポールはこのほど、両国を結ぶ高速鉄道計画について覚書を交わしたが、それに伴い、中国では同計画の受注競争をめぐる報道も増えつつある。一方、中国メディアの高鉄網はこのほど、「日本と中国の高速鉄道をめぐる競争を理性的に捉えるべき」と論じている。

 記事は、現在の日中関係について「歴史的要因から複雑化している」とし、非常に敏感な政治的課題も多いと主張。高速鉄道市場における日本と中国の競争について、多くの中国人は「技術や経済における競争のみならず、民族の尊厳をかけた争いと認識している」と論じた。

 さらに、日本と中国はアジアにおける経済大国であり、高速鉄道技術も先進的な国同士だと主張。一方で、日中両国には競争もあるが、協業もあるとし、日中両国の経済は深く結びついており、どちらが競争に勝利しても日中両国間の協業は存在すると指摘したほか、日中の競争によって欧米企業のアジアにおけるシェアは縮小するとし、日中の競争はアジアにとってはプラスに働く面もあると指摘した。

 また記事は、日中両国はアジアの高速鉄道発展に向けて良好な世論を醸成する必要があり、経済的な互恵に向けて政治的な衝突を避ける必要があると指摘し、「経済的な競争を政治的な問題に発展させるべきではない」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF.COM)