土地の魅力が凝縮! 全国「道の駅」めぐりの旅 最高においしいビールが飲める「道の駅 うなづき」

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全国の道の駅を巡る連載、今回は富山県黒部市宇奈月町にやってきました。

黒部市宇奈月町といえば、富山県最大級の温泉地「宇奈月温泉」が全国的に知られています。また、雄大な「黒部ダム」へ通じることで人気の「黒部峡谷トロッコ電車」が、4月から11月にかけて運行している地域でもあります。

そんな富山県きっての人気の観光地である、宇奈月町に“夏にぴったりな”道の駅があるそうです。

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その道の駅は、北陸自動車道黒部ICから10分ほどの場所にあります。富山地方鉄道の下立(おりたて)駅からも徒歩5分ほどで訪れることができます。

こちらが今回ご紹介する「道の駅うなづき」です!

駐車場も広々とした「道の駅うなづき」。 駐車場も広々とした「道の駅うなづき」。

看板には「麦酒」「BEER」の文字が! そう、この道の駅うなづきには、なんと「ビール工房」があるんです。夏といえばやっぱりビール。まさにこれからの季節にぴったりな道の駅ですね!

道の駅にある施設は、ビール工房の「宇奈月麦酒館」と、お土産品を買うことができる「うなづき食菜館」の2つ。まずは宇奈月麦酒館へ行ってみましょう!

宇奈月麦酒館の入り口には、おいしそうなビールが! 宇奈月麦酒館の入り口には、おいしそうなビールが!

中へ入るとレストラン、軽食コーナー、売店がありました。 中へ入るとレストラン、軽食コーナー、売店がありました。

宇奈月麦酒館には、レストラン、軽食コーナー、お土産コーナーがありました。宇奈月麦酒館を運営する宇奈月ビール株式会社の総務部責任者の清水さんに、こちらの道の駅の沿革を伺いました。

清水さん「宇奈月麦酒館は平成9年にオープンし、同年に道の駅としての認定も受けた、富山県で9番目の道の駅です。この施設をオープンした最大の理由は、この宇奈月地域の活性化です。宇奈月町は温泉がある町として昔から多くの観光客が訪れていましたが、そのお客様たちにもっと喜んでもらえるような『新たな名物』を開発して、地域を活性化しようという町をあげての動きがあり、そこで考え出されたのが『ビール』でした」

ビールの原料といえば麦ですが、もともとこの辺りでは栽培されていたものなのでしょうか?

清水さん「宇奈月ビールを作るため、一から大麦畑を作りました。それによってビールの製造だけではなく大麦の生産という雇用が生まれ、地域の活性化につながるからです。現在作られているビールにも全量まではいかないのですが宇奈月産の大麦を使用しています」

ビールの仕込み樽の部屋。この大きなタンクで宇奈月ビールはつくられます。 ビールの仕込み樽の部屋。この大きなタンクで宇奈月ビールはつくられます。

ビールのために畑から作ってしまうとは驚きです。他にもこの地特有のことがあるのでしょうか?

清水さん「酒作りに欠かせないのは、やはり『水』です。この土地は、名水百選にも選ばれた『黒部川』が近くを流れ、きれいでおいしい水がすぐ手に入ります。また、宇奈月のビール作りでは、他の地ビールとは少し違った工程があります。それは、『発酵中にモーツァルトの曲を聞かせる』ということです」

ビールに音楽? 一体どういうことなのでしょうか。

清水さん「宇奈月温泉では、毎年秋に『モーツァルト音楽祭』を開催しています。ここでご助力いただいた富山国際大学の武藤憲夫教授に、“ビール酵母にいい影響のあるモーツァルトの曲”を選んでいただき、その曲を聞かせながら発酵作業を行っているんです。宇奈月ビールには代表的な3銘柄があるのですが、同じ曲を聞かせているわけではなく、3銘柄それぞれにあった曲を聞かせています。その効果が出ているのか、宇奈月ビールは国内外のコンクールで数々の賞をいただいています」

日本国内だけではなく、世界にも認められるビールのおいしさの秘密は音楽だったんですね! レストランで、実際に宇奈月ビールを見せてもらいました。

各ビールの説明書きには、発酵時に聞かせている曲の一覧が! 各ビールの説明書きには、発酵時に聞かせている曲の一覧が!

レストランの内観。高い天井にドイツを思わせる木のテーブルと照明が素敵です。 レストランの内観。高い天井にドイツを思わせる木のテーブルと照明が素敵です。

清水さん直々に入れていただきました! 清水さん直々に入れていただきました!

こちらが宇奈月ビール代表的な3銘柄、左から「十字峡」「トロッコ」「カモシカ」。

左の黄金色の「十字峡」は、ホップの苦みをしっかり感じつつ爽快な喉越しの「ケルシュ」タイプ。
真ん中の赤い「トロッコ」は、苦みとコクのバランスが絶妙でほのかな甘みも飲みやすい「アルト」タイプ。
右の一番色の濃い「カモシカ」は苦みが弱く、ローストした麦の香ばしいフレーバーをしっかりと感じられる「ボック」タイプのビールです。

いずれもドイツ発祥のビールで、日本のビールの多くが分類されるチェコ発祥の「ピルスナー」とは一味違ったおいしさと味わいがあります。なによりビール工房が併設されているということで、タンクから出したばかりの新鮮なビールが味わえるわけです。これは道の駅を訪れた人だけの特権ですね!

こちらのレストランでは、3種類が少しずつ味わえる「地ビール3種セット(580円)」もあるので、どのタイプが自分に合うのか試すこともできます。また4月〜11月のランチタイム及びディナータイムでは、バイキング形式の料理が味わうことができます。もちろん、そこに並ぶのはビールに合う料理ばかり!

このレストランでしか味わうことができない「立山放牧ポーク」のウィンナーや、黒部のブランド「豚黒部名水ポーク」を使った料理が人気です。

ランチバイキング料金は大人(中学生以上)1600円、小学生900円、4〜5歳500円、3歳以下無料。 ランチバイキング料金は大人(中学生以上)1600円、小学生900円、4〜5歳500円、3歳以下無料。

他では味わうことができない「立山放牧ポーク」のウィンナー。 他では味わうことができない「立山放牧ポーク」のウィンナー。

先ほど紹介したボックタイプビール「カモシカ」を贅沢に使用して作られている「ビールカレー」も、通年の人気NO.1メニューです。心地よい辛さの中に、黒ビール特有のコクが加わり、何回でもおかわりがしたくなるカレーですね! ビールは使っていますが、子どもでもおいしく食べられます。

その他にも、サラダやデザート、ビールにピッタリのおつまみまで、さまざまな料理が並ぶバイキングは大満足間違いなしでしょう!

こちらが一番人気のビールカレー。具材もしっかりした食べ応え抜群のカレーです。 こちらが一番人気のビールカレー。具材もしっかりした食べ応え抜群のカレーです。

お腹はそれほど減っていないけれど、休憩のついでにおいしいものが食べたいという人には、レストラン入口の右側にある軽食コーナーが便利です。こちらには、バイキングと同じビールカレーを使った「ビールカレーパン」があります。カリッとしたパンの中にコク深いビールカレーが詰まった一品です! もちろんアルコールは含まれないのでドライブのお供にもピッタリですね。

もうひとつオススメなのが「黒ビールおむすび」! なんと米を黒ビール「カモシカ」で炊き上げた驚きの一品で、暖かいおむすびからは湯気とともにビールの香りが立ち上り、口に入れるとビール由来のほのかな苦みが全体の味を引き締めます。全く初体験の味を楽しめるおむすびといえるでしょう。こちらはアルコールが0.6%含まれるので、運転される方やお子様はご注意を。

ビールのコクがパンとマッチしたビールカレーパン(250円)。 ビールのコクがパンとマッチしたビールカレーパン(250円)。

その隣は、宇奈月ビールやオリジナルグッズを販売する売店になっています。

ビールはもちろん、海外の旅行者に人気というオリジナルTシャツやアロハシャツなどバラエティ豊かです。売店の奥にはビールの仕込み樽をガラス越しに見ながら、ビールの醸造過程を学べるコーナーもあるのでお土産を選びつつ、工房見学をするのも楽しいですね。

限定生産の宇奈月ビールオリジナルグッズ。 限定生産の「宇奈月ビール」オリジナルグッズ。

醸造過程を学べるコーナー。ビールがどうできるのか、わかりやすく書いてあります。 醸造過程を学べるコーナー。ビールがどうできるのか、わかりやすく書いてあります。

宇奈月麦酒館を一通り見たところでもう一つの建物、お土産品が並ぶ「うなづき食菜館」へ行ってみましょう。宇奈月の商品だけではなく、富山県内のお土産品が所狭しと並ぶお店です。

宇奈月麦酒館の向かいに建つのが「うなづき食菜館」です。 宇奈月麦酒館の向かいに建つのが「うなづき食菜館」です。

中へ入ると、米どころ富山らしくお米が並んでいました。 中へ入ると、米どころ富山らしくお米が並んでいました。

富山は日本酒の種類も豊富。日本酒党の方も満足な品揃えです。 富山は日本酒の種類も豊富。日本酒党の方も満足な品揃えです。

富山湾名産の白エビやホタルイカを使った加工品も並んでいます。 富山湾名産の白エビやホタルイカを使った酒のつまみにピッタリな加工品も数多く並んでいます。

お菓子類も白エビやホタルイカを使ったものがズラリ。 お菓子類も白エビやホタルイカを使ったものがズラリ。

たくさんのお土産が並んでいますが、さすが宇奈月麦酒館に併設されている施設だけあって、こちらでもビールを使った商品が人気だそう。宇奈月ビールを使用した「豆パン」や「ビールマフィン」、「宇奈月地ビール漬け」、黒ビールを使った「とうふプリンカモシカ」などが並んでいました。

宇奈月ビールマフィン(1箱5個入り/プレーン680円/抹茶入り700円)。 宇奈月ビールマフィン(1箱5個入り/プレーン680円/抹茶入り700円)。

清水さんによると、これらは地元の菓子店と共同開発した商品で、地域活性化への働きかけのなかで生まれたものだそうです。ビールの醸造販売から始まった地域活性化という目標が、ビールを使った加工商品にまで広がりを見せているのは、とても素晴らしいことですね。

オススメのお土産とビールをセットにしてラッピングしてくれるサービスもあるそうです。 オススメのお土産とビールをセットにしてラッピングしてくれるサービスもあるそうです。

また、近隣には図書館と歴史民俗資料館が併設された施設「うなづき友学館」もあり、おいしいビールを楽しんだ後に宇奈月の歴史や文化を一緒に学んでも面白いでしょう。

隣接する「うなづき友学館」(歴史民俗資料館の入館料は大人300円、中学生以下無料)。 隣接する「うなづき友学館」(歴史民俗資料館の入館料は大人300円、中学生以下無料)。

これから暑さもますます本格化、蒸し暑い都心部を抜け出して、立山黒部の涼しい高原へ出かけてみませんか?宇奈月温泉でスッキリと汗を流した後に、キンキンに冷えた宇奈月ビールを流し込む!想像するだけでなんとも至福なひとときですね。

道の駅でビールが楽しめないドライバーの皆さんにはちょっと辛いですが、ビールはお土産として楽しみにとっておいて、目的地に到着してからゆっくり味わってください。待った分、一層のおいしさが待っていますよ!

施設情報
●道の駅うなづき
住所:富山県黒部市宇奈月町下立687
営業時間:宇奈月麦酒館レストラン/平日10:00〜18:00(18:00以降は完全予約制)、土・日・祝日10:00〜21:00
うなづき食菜館/9:00〜18:00
http://www.unazuki-beer.jp/restaurant.html

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。