歩けばゲームにも体にもいいことがある

写真拡大

ウオーキングは体にいい。分かっちゃいるけど面倒だし、今の季節は暑くて外に出たくない。そんな怠け心を吹き飛ばす救世主として期待できそうなのが、2016年7月、世界中に配信され話題のスマートフォンゲーム「ポケモンGO」だ。

なにしろ、外に出て歩かないとゲームが進行しない。部屋にこもってゲーム三昧では不健康そうだが、これなら運動不足の解消に最適だ。

必須アイテム入手には外出しなければならない

「そろそろ朝散歩の準備するか」
「朝に散歩するとかすげぇ久しぶりだわ 川に行ってみようかな」
「ポケモントレーナーの朝は早い」

ポケモンGOが日本でリリースされてから最初の日曜日となった2016年7月24日、インターネット掲示板にこうした書き込みが並んだ。時間は朝4時半過ぎ。週末にしては「超」が付くほどの早起きと言えるだろう。

ポケモンGOはプレーするうえで、外に出ざるを得ない理由がある。

ゲームの必須アイテムに、モンスターを捕えるための「モンスターボール」がある。使い果たすとゲームが続行できない。そこで、地図上に示されている「ポケストップ」に行くと課金せずに入手できる。ポケストップは公園や記念碑といった、実際に存在する場所にあちこち設定されているので、プレーヤー自らそこに移動してからプレーする必要がある。

ポケストップでボール以外に手に入るアイテムのひとつに、タマゴがある。これを「孵化(ふか)」させるとポケモンが生まれるのだが、タマゴを「あたためる」には、やはり歩かなければならない。そのために必要な距離はタマゴによって、2〜10キロと言われている。長距離なほど珍しいポケモンが生まれる可能性が高いようだ。こうして、ウオーキングの機会があれこれ設定されている。

ウオーキングの効果は、J-CASTヘルスケアでもたびたび紹介してきた。1日30〜40分を目安に毎日歩けば、肥満予防やメタボ解消につながるのはもちろん、近年の研究では認知症、糖尿病、がんの発症リスクを下げる効果が期待できることがわかってきた。

毎日サボらず歩くうえで、ポケモンGOがモチベーションを高めてくれるかもしれない。

体を動かして初めてやる気が湧く

もうひとつ、期待できそうなのがうつ病の改善だ。ウオーキング自体にもその効果があると言われている。さらに、米IT系オンラインメディア「エンガジェット」(日本語版)は2016年7月18日付記事で、精神医学の専門家の見解を紹介している。

記事によると、ポケモンGOのおかげで外出し、友人や見知らぬ人とのやり取りが楽になったというツイッターの書き込みがあふれているが、これがメンタル改善へと取り組む第一歩になる。うつ病だとシャワーを浴びるのさえつらく、モチベーションが何も起こらない状態になるが、ポケモンGOがそのモチベーションになってくれるというのだ。

脳神経外科医の菅原道仁さんも、情報サイト「オールアバウト」7月22日付記事のなかで、「具体的に体を動かして行動を起こすことで、初めてやる気が湧くものなのです。ですから、ポケモンGOを起動して歩き出すことで、自然と『やる気』に満ち溢れた生活につながると期待できます」と述べている。

ただ、注意も必要だ。米国では、2週間で全米142匹すべてのポケモンをつかまえたという男性が現れたと、米CNN日本語版が7月25日に報じた。男性は「睡眠時間も削り、1日中歩き回ったこともある」「終盤は午前4時〜5時ごろまで、ほぼ一晩中歩き続けた」という。確かに長距離を歩いてはいるが、極端に睡眠時間を短縮しては別の面で体に悪影響が出そうだ。ゲームもウオーキングも、毎日適度な時間と距離を心がけたい。