16日、台湾では現在、日本のある旅番組が人気だ。多くの視聴者が日本旅行への食指をおおいに掻き立てられ、高視聴率をマークしている。写真は台湾の阿里山。

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2016年7月16日、台湾では現在、日本のある旅番組が人気だ。多くの視聴者が日本旅行への食指をおおいに掻き立てられ、高視聴率をマークしている。台湾紙・中国時報(電子版)が伝えた。

来日客に突撃インタビューを展開し、時にはその旅先まで密着取材を行う旅バラエティー番組「YOUは何しに日本へ?」。世界各地からそれぞれの目的をもって日本へやってきた外国人たちが、予備知識もそこそこに日本の隅々を見て回るというものだ。無作為に選んだ一般人の素のままの旅路を追うというこの演出手法が、ライブ感たっぷりに日本の魅力をあぶりだしている。

ところで台湾の観光業界はこのところ、にわかに氷河期に突入しようとしている。理由は明白。この数年来、頼みの綱となってきた中国人観光客が激減したのだ。業界のテコ入れには、この人気番組が大いに参考になり得るだろう。

世界遺産はひとつもない台湾だが、美しい山海や人情味あふれる村々の風景など、日本にも負けない観光資源は津々浦々に眠っている。例えば、どこかの田舎のおばあちゃんが手作りで商うアズキのかき氷。一口ごとに心がほっこりする素朴な味わい。「YOUは何しに日本へ?」が取り上げるような、こうした何気ないものを抽出するだけで、十分な魅力が伝わるはずなのだ。これまで台湾観光といえば、阿里山のご来光、日月潭の遊覧船、夜の屋台街…と相場が決まっていたが、そんなお決まりのコースでは台湾の魅力など知り尽くせない。

また、「YOUは何しに日本へ?」を見ればわかる通り、外国人の着眼点は意表を突くものだ。日本を訪れた台湾人がこぞって「ブラックサンダー(30円あまりのチョコレート菓子)」を買い求めたり、中国人観光客が日本製の炊飯器やウォシュレット、ランドセルまでも爆買いしたりするとは、日本人は思いもつかなかったはずだ。こうした新鮮な視点は観光業再興の起爆剤となりうる。

この数年、中国人観光客ばかりに依存し、そして飽きられてしまった台湾。しかし、観光産業は経済的利益を生むだけでなく、文化の発展にも寄与するうえ、環境汚染とも無縁の産業だ。この危機をバネとして中国依存を脱却し、各国の人が足を運ぶ魅力づくりに成功し、近い将来に「新しい台湾」を見たいものだ。(翻訳・編集/愛玉)

■愛玉プロフィール
中国語翻訳者、ライター。 重慶大学漢語進修課程で中国語を学ぶ。その後、上海で日本人向けフリーペーパーの編集、美容業界誌の中国語版立ち上げなどに携わる。中国在住経験は4年。レコードチャイナの編集員を経て現在、北海道へ子連れIターン移住。フリーで中国ニュースの翻訳や中国関連の執筆などを行う。得意分野は中国グルメ、中華芸能。
連絡先:writeraitama@gmail.com