オランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海問題で中国の領有権に関する主張を退けたことで、一部地域では米国製品の不買運動や抗議活動が発生した。そんななか、中国メディアの捜狐は「真の愛国心を持っているならば、米国製品をたくさん買うべき」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海問題で中国の領有権に関する主張を退けたことで、一部地域では米国製品の不買運動や抗議活動が発生した。そんななか、中国メディアの捜狐は「真の愛国心を持っているならば、米国製品をたくさん買うべき」と論じる記事を掲載した。

 中国では「愛国」という名のもとならば、常軌を逸した行動でも許されるといった風潮がある。だが記事は「愛国」とは、中国の土地を愛することや中国政府を愛することではなく、「中国人民を愛すること」であると指摘。さらに、愛国主義に基づく行為は中国人に対して行われることであると同時に、「大多数の中国人にとって利益になる行為を指す」と定義した。

 そして愛国は「盲目的な行動ではなく、知識が必要となる」と述べている。つまり日本製、米国製という理由だけで破壊や不買を行うことは、大局的な視野に立って見た場合は中国にとって弊害でしかないという意味だ。

 それでは、なぜ米国製品を買うべきなのだろうか。まず第一に、米中貿易は双方にとって利益であること、第二に、競争は企業の成長に必要であることだという。第三に、経済が一体化しており、米国企業の製品であっても、日本の技術を用いて中国で組み立てられていたりと、現在のグローバル社会では多くの国が相互に関わりあっているため、米国製品を購入することは中国企業の利益にもつながると論じた。

 さらに記事は、中国で米国製品が売れれば、米国企業の対中投資も増えるとの見方を示した。中国は積極的に日本や米国からの投資を受け入れて発展してきた経緯があり、今後の発展のためにも海外からの企業投資は不可欠だ。愛国主義の名のもとで見られる中国国内における短絡的かつ誤った行為に対して、冷静になるよう警告する内容と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)