日本政府観光局が先日発表した統計で、今年上半期に日本を訪れた中国人観光客の数が過去最高を記録したことが明らかになった。中国国内では多種多様な日本観光ツアーが組まれ、人気商品となっているが、ツアーを巡るトラブルも依然として後を絶たないようである。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本政府観光局が先日発表した統計で、今年上半期に日本を訪れた中国人観光客の数が過去最高を記録したことが明らかになった。中国国内では多種多様な日本観光ツアーが組まれ、人気商品となっているが、ツアーを巡るトラブルも依然として後を絶たないようである。

 中国メディア・新民晩報は24日、日本の観光ツアーに参加した市民が「行程表と違うグレードの低いホテルに宿泊させられた」として、旅行会社に対して代金の全額返還を求めるクレームを出したことを報じた。記事は、今月3日から8日までの6日間で東京・大阪・京都・神戸などを巡るツアーに参加した客が、「契約書に書かれていたホテルに宿泊せず、グレードが低いうえに環境の悪いホテルに泊まらされた」とし、帰国後に集団で旅行社にクレームを付けたと紹介した。

 憤った26人のツアー客は、新聞社の仲介のもとで旅行会社と協議を実施。旅行会社側は「繁忙期で予定していたホテルが取れなかった」として1人当たりツアー代金の約3分の1にあたる2500人民元(約4万円)の補償を提示する一方、「出発前に、ホテル変更の通知を出し、客のサインももらった」と主張した。これに対して客側は「通知が日本語で読めなかった」と反発、旅行代金の全額返還を要求した。

 記事は「契約の変更をした旅行会社側に大きな責任があるものの、契約は基本的に履行している。また、ツアーの全行程を終えており、しかも不愉快な状況は発生しなかった」としたうえで、新聞社が1人当たり3500元(約5万5000円)を補償する妥協案を提案し、ようやく双方が納得したと伝えた。

 新聞社がトラブルの仲介に入るというところが、いかにも中国らしい。それはさておき、中国国内の旅行会社による競争の激化により、日本ツアーをはじめとする格安商品が続々と登場している。これにより、今まで国外旅行に手が出なかった比較的低所得な市民もツアーに参加できるようになった。一方で、格安ツアーはコストダウンによって種々のトラブルを引き起こすリスクも高くなる。

 今回の件では、「日本語が分からない」と言いながらサインしてしまった客にも落ち度はある。旅行会社が誠意をもってサービスを提供すると同時に、消費者も賢くなることが、ツアー旅行のトラブルを減らすためのカギとなりそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)