本格的な夏到来を控えて気になるのが体臭、とりわけワキのニオイではないだろうか?念入りにケアをしていても気になって仕方がない人も多いだろう。マンダムは、過去に男性ボディケア分野の研究の一環として、日本人男性の腋臭(ワキのニオイ)の官能評価を行なってきたが、このほど、その男性腋臭評価で確立した手法を応用し、日本人男女の腋臭評価を実施した。その結果、日本人女性は男性よりも腋臭強度が低いこと、男性に見られる「年齢層が上がることによる腋臭強度の低下」が女性には見られないことなどが明らかになった。

腋臭の評価

同社は2007年1月18日のニュースリリースで、日本人男性は、
●約4割が「臭気強度『4』(強い腋臭)」以上の腋臭を持つこと
●腋臭強度は10〜20歳代で最も高く、30歳代以降は減少する傾向があること、
●ニオイのタイプとしては、主にM型(ミルク様のニオイ)、C型(カレースパイス様のニオイ)、A型(酸っぱいニオイ)の3タイプが多く、30歳代以降はC型、A型の比率が減少する
ことを報告した。

今回、日本人女性の腋臭についての実態を明らかにするために、男性の腋臭評価で確立した手法を応用し、20歳代〜50歳代の日本人女性82名と20歳代と40歳代の日本人男性87名の計169名に対し腋臭の評価を実施した。評価方法は次の通り。

【腋臭官能評価方法】
調査対象者:20歳〜55歳の日本人女性82名、20歳代と40歳代の日本人男性87名
調査期間:2014年7〜8月、2015年7〜8月
評価方法:無香料石鹸で腋窩を洗浄後、無臭のシャツを着用し、24 時間経過後の両ワキのニオイを、2〜3cmの距離から直接官能評価
臭気強度:6段階臭気強度表示法を参考に、11段階にスコア付け。
ニオイタイプ:男性の知見から明らかになっている8タイプに分類し、被験者の腋臭に含まれる各タイプの存在割合を合計が100%となるように、10%刻みで評価

腋臭の評価

■男性とは異なり、女性は腋臭強度が低く、各年齢層での差は見られない

20歳代と40歳代の男女で比較すると、両年齢層ともに女性の腋臭強度は男性よりも低いことがわかった。また、すでに報告されている「男性の腋臭強度は年齢層が上がると低下する」のに対し、女性では20歳代から50歳代で年齢層が上がることによる腋臭強度の低下は見られなかった。

腋臭の評価

腋臭の評価

■耳垢タイプと腋臭強度の関係は男女で異なる

すでに、耳垢のタイプと腋臭には関係があることが複数報告されているが、今回の評価でも、男性では、耳垢タイプがキャラメル状である群は、湿っていて黄色い及び乾燥した群よりも、有意に腋臭強度が高い結果となった。一方、女性では、耳垢タイプが乾燥した群は、キャラメル状及び湿っていて黄色い群よりも腋臭強度は低い傾向が見られたが、有意な差は認められなかった。

腋臭の評価

■女性の腋臭強度にはワキ肌状態が関係。乾燥した耳垢タイプの女性でより顕著

女性の腋臭強度とワキ肌状態の関係を調査したところ、腋窩の経表皮水分蒸散量(TEWL)に弱い相関が認められた。より詳細に解析した結果、女性で耳垢タイプが乾燥した群は、腋臭強度と腋窩の経表皮水分蒸散量に相関が認められ、ワキ肌表面からの水分蒸散量が多い女性は腋臭強度が高いことがわかった。

腋臭の評価

■女性の腋臭のニオイタイプは男性に多いA 型(酸っぱいニオイ)が少ない

腋臭のニオイタイプを男女で比較すると、女性の主なニオイタイプも男性と同様にM型(ミルク様)。また、男性でM型の次に多くみられるA型(酸っぱいニオイ)は、女性ではK型(カビ様)、C型(カレースパイス様)、E型(蒸し肉様)よりもさらに少ないことがわかった。

腋臭の評価

■出産で女性の代謝が変化

30歳代の女性では出産経験と経表皮水分蒸散量に関係が認められ、出産経験がある女性は無い女性と比べ、肌表面からの水分蒸散量が高いことがわかった。しかし、出産経験の有無による腋臭強度に有意な差は見られなかった。このことから、出産はワキ肌表面からの水分蒸散量に何らかの影響を及ぼすものの、腋臭強度上昇の主要因ではないと考えられる。

腋臭の評価

腋臭の評価

これらの研究結果から、対処が必要なニオイや体臭の発生メカニズムが男女で異なることが考えられます。これらの知見を活かすことで、女性向けのデオドラント製品の開発が期待できることだろう。