北京市と上海市を結ぶ「京滬高速鉄道」は中国の大都市間の高速鉄道として、高い乗車率を確保している。2015年における京滬高速鉄道の営業収入は234億2400万元(約3729億9363万円)、純利益は65億8100万元(約1047億9299万円)に達し、初の黒字化を達成したことに中国国内では一部で喜びの声があがった。(イメージ写真提供:123RF)

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 北京市と上海市を結ぶ「京滬高速鉄道」は中国の大都市間の高速鉄道として、高い乗車率を確保している。2015年における京滬高速鉄道の営業収入は234億2400万元(約3729億9363万円)、純利益は65億8100万元(約1047億9299万円)に達し、初の黒字化を達成したことに中国国内では一部で喜びの声があがった。

 一方、中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国高速鉄道の一路線が黒字化したことが何だというのか」と主張、中国国内の高速鉄道路線のうち、直近5年で黒字なのは唯一、京滬高速鉄道だけであるとし、「中国は高速鉄道の赤字が世界でもっとも深刻な国」だと指摘した。

 中国と日本はアジアを中心に高速鉄道市場の受注競争を展開しており、中国側は中国高速鉄道の強みの1つは「営業距離が世界最長である」と主張している。それだけ長い営業距離で運行を行っていても、実際に黒字なのは京滬高速鉄道だけということは、採算が取れない路線ばかりということだ。

 記事は「中国高速鉄道の運行がもたらす正確な赤字額を知っている人はいない」と主張し、中国当局はこれまで正確な赤字額を公表したことがないためだと論じた。一方、中国の国有企業で、鉄道建設や鉄道運行などを担う中国鉄路総公司の経営状況は「巨額の赤字を垂れ流しているのが現実」とし、高速鉄道建設によって極めて巨額の負債も抱えていると伝えた。

 さらに、中国高速鉄道による運賃収入だけでは、中国鉄路総公司が抱える負債の利息分すら賄いきれないと指摘し、たとえ京滬高速鉄道の路線が黒字化したところで、全体としてみれば巨額の赤字を計上しているのが中国高速鉄道であると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)