ロック好きにもダイエッターにも注目されるレモンの6つの効能

 ある日、街が“輪切りレモン”のポスターだらけに!? 見れば唾液が湧いてくること必至のレモンスライスのビジュアルが、街のアチコチに突如現れた。いったいどういうことなのか?

■突如“輪切りレモン”に占領された街

“輪切りレモン”に占領されたのはイギリス・マンチェスターのビジネス街だ。今年5月10日の朝、突如として街のいたるところで、レモンスライスのポスターが掲げられていたのだ。もちろん前日まではいっさい見当たらなかったポスターだ。

ロック好きにもダイエッターにも注目されるレモンの6つの効能
Radio X」より

 日本からこのニュースを眺めると(UKロック好き以外は)なんのことやら訳がわからないが、マンチェスターの多くの人々には察しがついたという。この輪切りレモンは、1983年にマンチェスターで結成されたロックバンド、ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)を象徴するアイコンなのである。

 ポスターには文字など一切なく、レモンだけのビジュアルだったのだが、決して少なくないマンチェスターっ子は、これはローゼズの新しいシングルかアルバムが近々リリースされる前触れなのではないかと感じたということだ。

 そしてその予感は的中した。ザ・ストーン・ローゼズの22年ぶりとなる新曲、『All For One』のリリースが同バンドのTwitterで突如発表されたのだ。そして5月12日に「BBCレディオ1」で初披露となり、その後iTunesで配信されYouTubeにも公式音源が投稿された。

ロック好きにもダイエッターにも注目されるレモンの6つの効能
22年ぶりの新曲『All For One』。「StoneRosesVEVO」より

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 1996年に一度解散したザ・ストーン・ローゼズだが、昨年秋に電撃的再結成を果たし、4公演はすべて満場の観客で“レジェンド”が復活。今年6月に再結成後初となる単独来日公演を控えていたが、運の悪いことにドラマーのレニが肋骨を骨折して中止となってしまった。しかしながら90年代のUKロックシーンに多大な影響を及ぼしたザ・ストーン・ローゼズの復活はファンには嬉しい限りだ。早い時期に日本で公演を行いたいとコメントしていることから、再び日本公演が組まれる日もそう遠くはなさそうだ。

■優れた健康食品・レモンの6つの効能

 ザ・ストーン・ローゼズの22年ぶりのニューシングル発表でにわかにレモンに注目が集まったのだが、昨今、レモンには別の意味でも熱い視線が注がれているようだ。それは、優れた健康食品としての側面だ。

 レモンはビタミンC、葉酸、カリウム、フラボノイド、リモニンが多く含まれており、第7番目の栄養素と呼ばれ昨今注目されいるファイトニュートリエント(phytonutrient)を効果的に摂取できる食材であるといわれている。ファイトニュートリエントには抗酸化作用、アンチエイジング、生活習慣病の予防の効果があり、免疫の向上やデトックスにも有効に作用するということだ。

 健康食品NPO「World's Healthiest Foods」によれば、レモン1個(皮を含む)には成人が1日に必要なビタミンCの139%が含まれており、その一方で22キロカロリーしかないという高栄養&低カロリーな健康食品の代表的存在であるということだ。

 医学系情報サイト「Live Science」によれば、特に6つの特筆すべき効能があるという。

●免疫力の向上

 レモンに多く含まれているビタミンCが血液中の白血球の生産を促し、ウイルスなどに対する免疫力の向上をもたらすということだ。

●心臓の健康

 レモンに含まれている葉酸 (folic acid) が、心臓発作のリスクを低め、ホモシステイン濃度を下げることで循環器系の健康に貢献している。また同じく多く含まれているリモニン(limonin)が血中コレステロールを抑制するため、結果的に心臓疾患リスクが低くなるということだ。

ロック好きにもダイエッターにも注目されるレモンの6つの効能
Live Science」より

●腎臓結石の予防

 レモンやライムに含まれるクエン酸(citric acid)は、腎臓結石の形成を阻害し、小さな結石を粉砕する働きがあるということだ。

●がんの予防

 2011年に発表された研究によれば、レモン果汁が乳がん細胞を死滅させたケースが報告されており、きわめて強い抗がん作用があることが指摘されている。

●妊婦の健康

 妊婦の健康のための重要な役割を担っている葉酸塩(folate)がレモンには多く含まれている。葉酸塩はアメリカで妊婦に勧められている妊婦用ビタミン剤(prenatal vitamins)の主要な成分のひとつである。

●レモンの皮にも栄養がある

 レモンの皮にも栄養は豊富でしかも柑橘系の良い香りがするので飲料水に入れたり、細かく刻んでざまざまな料理に加えたりと有効活用ができる。

 健康食品としてきわめて優れたレモンだが、2つだけ注意しなければならない点がある。それは摂取し過ぎると胸焼けや逆流性食道炎の原因になることがある点と、果汁を直接口に含んだ際に、歯のエナメル質にダメージを与える可能性があることだ。一度に食べ過ぎず、また濃い果汁を飲む際にはなるべくストローを使うなどして安全にレモンを楽しみたい。

■健康的に減量できる“レモンジュース・ダイエット”

 レモンは体重を減らしたい人にとっても実に効果的だ。健康的に減量したいという要望に応えてくれるのが“レモンジュース・ダイエット”である。

 このレモンジュース・ダイエットは、即効性を求める減量法ではなく健康的にゆっくりと体重を減らしていくタイプのダイエット法だ。何が健康的なのかといえば、デトックス(毒素排出)を主目的をとした食生活を提案するものであるからだ。体内の毒素や老廃物を排出し、また極力毒素となるものを体内に入れないようにすることで、結果的に余分な脂肪を落とすことができるということだ。目安として週に0.5〜1キロの減量を見込むものであるという。

 このように決してストイックなダイエットではないのだが、やると決断したならばまず最初の1日だけは少しばかり覚悟が必要である。初日の24時間は“半断食”からはじまるからである。

ロック好きにもダイエッターにも注目されるレモンの6つの効能
Live Strong.com」より

 レモンジュース・ダイエットの初日は、レモンジュース(レモン水)が食事のメインになる。レモン果汁と水(またはお湯)をベースに、お好みに応じて唐辛子、メイプルシロップ、シナモンなどで“味変”しながら適時、レモンジュースを賞味する。完全な断食ではなくこのレモン水以外にも少量の果物、野菜、ナッツ類(味付けしていないもの)、海藻類、自然製法で作られたヨーグルト、魚に限っては摂取可能だ。

 この24時間の“半断食”でいったん、0.5〜1キロの体重の減少が見込まれるという。ここから1週間、毎朝の起床後、最初にレモン水を飲み干すことからはじまり、毎回の食事にレモン水を加え、また料理にも任意にレモン果汁を振りかけることを心がけ、常にレモンがある食生活を送ることになるのだ。

 厳しいメニュー制限はなく、動物性タンパク質としては鶏肉と魚を食べることができる。さらに大豆由来の各種食品、全粒穀物のパンやシリアルやパスタ、オリーブオイルなどの植物油、ナッツ類、海藻類が摂食可能だ。しかしダイエット期間中はアルコール、カフェイン、砂糖、チーズやスナック菓子などの加工食品はひとまず厳禁である。

 レモン水には空腹感を緩和する効果もあり、このダイエットが軌道に乗ってくるとそれほど食欲を感じなくなるということだ。したがってカロリーについてはあまり気にする必要はなく、逆に1日あたり女性の場合は1200キロカロリー、男性の場合は1800キロカロリーを下回らないように気をつけなければならないという。摂取カロリーを抑えると、短期間では減量は進むかもしれないが、新陳代謝が低下してしまうので健康的なダイエットにはならないのだ。

 このように初日の半断食に加えて1週間を1単位にしたダイエット法がレモンジュース・ダイエットである。はじめて行なうのであれば、終末の土曜日にはじめるといいのかもしれない。日曜日に食事制限は解けるので、月曜日の仕事への影響を少なくすることができるからだ。減量法というよりも、優れた健康食品であるレモンを使った食生活を習慣化するということにもなりそうだ。この機会にレモンの効能を見直してみてもよいかもしれない。

文/仲田しんじ

フリーライター。海外ニュースからゲーム情報、アダルトネタまで守備範囲は広い。つい放置しがちなツイッターは @nakata66shinji