中島裕翔、負けるな!『HOPE』の同期イジメがあるあるすぎる【日曜ドラマ】

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【夏ドラマ評 日曜編】

 2016年夏ドラマ、日曜夜は「自宅で休め!」と言われているかのように今クールも豊作である。

 パルムだけじゃなかった、ひさびさのドラマ出演となる寺尾聡の熱血学園モノ。初回視聴率6.5%と悩ましいスタートになってしまった中島裕翔主演のヒューマンドラマ。そして、テレビで演技が見られることに感動、藤原竜也主演のミステリー。バラエティー豊富な週末の夜を、芸能ライター・スナイパー小林が夏なだけにスパイシーに批評する。

◆殴られっぱなしの寺尾聰、ガンバレ!

仰げば尊し
(TBS/日曜21時〜/出演・寺尾聰、多部未華子、村上虹郎、太賀)

 1980年代に神奈川県の高校の吹奏楽部における実話が元。ひょんなことから、元サックス奏者の樋熊迎一(寺尾聡)は高校の吹奏楽部の顧問になるが、そこにはそれぞれに闇を抱えた不良グループの生徒たちとの戦い、そして「音楽の甲子園」を彼らと共に目指す希望が待っていた。

 初回視聴率11.4%と好発進を切った日曜夜ドラマの人気枠。内容は家族そろって見ても安定感バッチリの、熱血学園ストーリーだ。最近、この手のドラマが少なかったのでいい、すごくいい。ただ、1話で顧問就任から不良グループの各々が抱える闇のチラ見せまで、ちょっと展開が強引なのが否めず。ここから話が盛り上がっていくことを期待したい。

 女子お待ちかねの男子生徒役のイケメン祭りも開催中。ドラマ連続出演中の太賀は前クールのサラリーマンから一転、ヤンキーパンチパーマに。「ごめんね青春!(TBS)」「水球ヤンキース(フジテレビ)」など、学園ドラマの常連となった矢本悠馬はパッツンボブとビジュアルもウーケーるー。

◆あー、会社にあるある、いるいる

HOPE〜期待ゼロの新入社員〜
(フジテレビ/日曜21時〜/出演・中島裕翔(Hey!Say!JUMP)、遠藤憲一、瀬戸康史、山本美月)

 プロ棋士の夢に敗れ、フリーター生活を送っていた高卒・22歳の一ノ瀬歩(中島裕翔)。ある日、母親のコネで総合商社・与一物産の1カ月間インターシップを経て、採用試験が受けられることになる。研修生同士も社員もエリート揃いという環境の中で、ほぼ社会人一年生の歩はどう立ち向かうのか。

 中島裕翔がひたすら同期の研修生たちにいじめられる姿、それでも仕事をこなそうと努力する姿に共感。彼の耐え忍ぶ表情もまた良し。同僚につまらないいじめを仕掛けてくるヤツがいるんだけど、これってどこの会社にも年代問わずいるなー……と鑑賞しながら良い意味でイライラした。そこを遠藤憲一が演じる課長のダメおじさん演技に救われるというか。

 吉田羊とのスキャンダルが低視聴率を招いたのでは? というニュースも見たけど、それには疑問。単にここのところ続いたこの放送時間枠に対するイメージの問題で、内容としては見応え十分だ。中島くんを「負けずに立ち上がっていけ!」と応援したくなるので、月曜への活力ということで日曜夜鑑賞にはちょうどいい内容かも。

◆サバゲーを見ているようなゾクゾク感

そして、誰もいなくなった
(日本テレビ/日曜22時30分〜/出演・藤原竜也、玉山鉄二、黒木瞳、二階堂ふみ)

 研究者としての仕事も順調、さらに結婚も控えて順風満帆な生活を送る藤堂新一(藤原竜也)。ある日、同姓同名の男の逮捕により自分のパーソナルナンバーが消されて、自分がこの世にいない存在となってしまう。不可解な事件を解決するため、各所を回る新一。その事件の先には自分のなりすましがーー。

 家族、恋人、友人と藤原竜也の周囲の人間が一人も信用できないというところからスタート。その張り詰めたテンションに、見ている側としては「次は何よ? 何よ?」と手に汗握る。どこに爆弾が落ちているのか分からないので、ちょっとしたゲーム感覚で鑑賞できる。妊娠中の婚約者、二階堂ふみが普通の女性役で終わらないだろうし? 介護施設に住む年齢設定にやや違和感の黒木瞳も何か仕掛けてくるだろうし? と先を読むのが楽しい。

「リッチマン、プアウーマン(フジテレビ)」以来のマイナンバーが登場する内容だけど、現実にもありえることなのかとちょっとため息。放置状態のマイナンバー登録をきちんとせねばと反省もしたわ。

<TEXT/スナイパー小林>
【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k