中国指導者の外交戦略思想と日中関係に関する学術シンポジウムが16日に北京で開催された。「一帯一路」という重要なプラットフォームをいかに利用して、日中両国の協力と交流を実現し、両国関係を改善するかは重要な課題だ。資料写真。

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中国指導者の外交戦略思想と日中関係に関する学術シンポジウムが16日に北京で開催された。上海政法学院「一帯一路」安全研究院の王蔚院長によると、「一帯一路」(1ベルト、1ロード)イニシアティブは習近平氏を総書記とする党中央が国内、国外の両大局の科学的研究判断に基づきまとめた重大な戦略計画だ。イニシアティブは国際的に非常に注目され、関係国の前向きな反応を得た。だが「一帯一路」イニシアティブに対して、日本の態度は大変矛盾している。「一帯一路」という重要なプラットフォームをいかに利用して、日中両国の協力と交流を実現し、両国関係を改善するかは重要な課題だ。人民網が伝えた。

中国の「一帯一路」にいかに対処するかという問題において、日本国内各界では論争が絶えない。だがこの絶えない論争の中で、日本政府は様々な複雑な心理を包含すると同時に、非常に明確な構想の対応措置を徐々に形成した。競争者として中国の前に現れる。この対応措置には島国心理の影響下の歴史的・文化的こだわりがあると同時に、現実的利益面の考慮もある。市場機会を失うことへの懸念があると同時に、現実の国際関係による制約もある。地政学的変化と市場環境への恐れがあると同時に、将来の政策転換に余地を残すものでもある。

一方では、日本の学界、ビジネス界、政界はイニシアティブを積極的に評価し、「一帯一路」イニシアティブは世界の発展の趨勢に合致すると考えている。富士通総研は、「一帯一路」は「世界との接続」の加速と高度化であり「世界の発展の方向と一致するものだ」と指摘した。日本国際貿易投資研究所の江源規由研究員は「中国の『一帯一路』は対外投資を軸としており、かつての『鄭和の大航海』よりも広範な地域で地域協力を促進し、共同発展を図る。日本が主導していた時期に他のアジア諸国がその後に追随し、段階的、区別的に発展したのとは異なる。また、世界経済発展の観点から見ると、欧米諸国では金融危機、債務危機が相次いで発生し、先進国経済は停滞し、BRICSやその他新興エコノミーの成長が世界経済を支え、極めて大きな貢献を果たしている。今や現有の世界経済秩序に疑問を呈する国が増えている。中国の『一帯一路』とアジアインフラ投資銀行(AIIB)は現在の世界経済発展秩序に対する大多数の発展途上国の疑問を示している」と指摘した。

その一方で、「一帯一路」イニシアティブに対して、日本は一定の懸念と警戒を示してもいる。(1)ミクロ的には、「一帯一路」沿線各国での中国企業の投資が、昔から海外投資を始めていた日本企業と競争を生じるのは必至だ。(2)マクロ的には、日本は東アジア及び世界的範囲で日増しに拡大する中国の経済的影響力に警戒している。(3)政治レベルでは、日本の学界は中国の陸上、海上の強大なパワーが地政学的構造を変え、日本を牽制する現実的効果があると考えている。日本の学者には「現在はまだ米国が優位にあるが、2〜30年後には中国に代表される新興国の経済的パワーがさらに高まり、世界的に鮮明な米ドル経済圏と人民元経済圏を形成する。この状況は日本にとって不利だ」と予言する声すらある。

2015年3月に中国は「シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの共同建設の推進のビジョンと行動」を発表した。王氏によると、「ビジョンと行動」の打ち出した6大経済回廊において、日本と関係があるのは中蒙露経済回廊だけだ。だが日本を含む東アジア諸国はいずれも「一帯一路」沿線国の範囲に入っておらず、他の周辺国・地域と大きなコントラストを成している。中国と東アジア諸国が共に参加する協力の制度とプラットフォームが「ビジョンと行動」では多く描かれていないことが分かる。だが、中国と東アジア諸国との間の協力制度は、日中韓首脳会議、北東アジア地方政府首脳会議など非常に多い。

王氏によると、「一帯一路」への日本の参加は日中関係の発展に重要な役割を果たす。日中は地政、経済、文化など各分野で高度に依存している。日中関係が緊密化するほど両国の利益にプラスであり、東アジア、さらにはアジアの発展にもプラスだ。したがって、日中関係が比較的緊張と冷え込みの時期にある現在、「一帯一路」という重要なプラットフォームをいかに利用して、日中両国の協力と交流を実現し、両国関係を改善するかが重要な課題だ。(提供/人民網日本語版・編集NA)