22日、全国高校野球選手権における神奈川大会では、藤沢翔陵が山北を3-2で下し4回戦に駒を進めた。チームを率いるのは、元プロ野球選手で千葉ロッテや阪神タイガースに所属した川俣浩明監督(43)だ。

投手として5年のプロ生活で1勝も挙げることができなかった川俣監督は、その後、高校野球の監督を目指し、大学で教員免許を取得。2010年より母校の野球部監督に就任した。

そんな折、24日のTBS「バースデイ」では甲子園を目指す川俣監督の日々をフィーチャー。川俣監督は、1986年以降元プロ野球選手でチームを甲子園に導いた監督が僅か6人という狭き門に挑んでいる。

「全国制覇した東海大相模とか横浜高校と比べれば、あいつらはエリート。上まで行こうよ。上まで。最終的にはエリート集団になろうぜ」と生徒達に声をかける川俣監督は、練習後も「本当に全球全力でやってる?」と問いかけるなど、高い練習意識を第一に指導を行っている。

そんな川俣監督の根底にあるのは、「味あわせてあげたいです。子供達にも。僕ができなかったこと。甲子園行くことが目標かもしれないし、もしかしたらプロ行くことが目標かもしれない。僕以上にいい思いができる後輩を作りたい」という想いだ。

だが、藤沢翔陵は神奈川県夏の予選はベスト16が最高。川俣監督はその壁を破るべく、生徒達の自主性を尊重し、自分達で自分達に必要な練習メニューを作らせている。「子供達がどれだけ自分達で現場でボールを追いながら自分達で判断して野球ができるか」と話す川俣監督。事実、昨年の秋、今年の春と県大会ではベスト4まで勝ち進み、甲子園の道が見えている。

番組カメラの前で意気込みを訊かれ、「一戦一戦成長して僕の采配も含めて、最後の7月30日に神奈川県の頂点を取れるように。子供達と頑張っていきたい」と語った川俣監督、次戦は24日、横浜緑ヶ丘との4回戦に臨む。