結婚情報誌「ゼクシィ」の調査によると、「結婚式に興味がない女性」のうち4割以上が、式の現状に閉塞感を覚えていることがわかった(調査人数364人)。

具体的な回答を見ていくと、「型にはまったものしかない」や「わくわくしない」とった意見が。これまで幾度となく結婚式に呼ばれてきた30代のウートピ読者のみなさんにも、きっと思い当たるフシがあるだろう。

素人編集の思い出スライドショー、新郎新婦の両職場の上司挨拶、新郎友人による 「R.Y.U.S.E.I.」のフラッシュモブ・サプライズ(新婦友人からは「恋するフォーチュンクッキー」の群舞)、新郎の口に入れる時だけやたら大きなフォークが供される「ファースト・バイト」……。

ひと目で予算がバレてしまうほどのテンプレ化

筆者は先日、小学校時代の親友の結婚式に呼ばれた。小さな頃から、地元の女子みんなが「あそこで花嫁になれたら素敵だなあ」と一度は想像した、宮殿のような有名式場。予約が取りづらいことから、入籍から1年後の挙式となった。

粛々と進行する予定調和の式の途中、友人席にて交わされていた実際の会話がこちら。

「**ちゃん、冒頭にも最後にもスライドショー入れたんだね。式のリアルタイム撮影を盛り込んだスライドは追加料金15万のはずだよ〜。気合入ってるね」

「でも、テーブルの花は生花じゃないね。ここの予算使ったのかなあ」

「**くんの時は生演奏入れてたよね」

私がその会場での結婚式に呼ばれるのは初めてだったが、地元の友人たちは何度もこの定番式場を訪れているようで、みんなだいたいの予算感を知っているらしかった。

会場から勧められる式の内容はほとんど一緒。幼少時代の憧れの結婚式場は、潤沢な事前情報で因数分解され、そこにかつて感じたロマンは欠片も残ってはいなかった。

「あ、司会の女の人、(**くんの時と)同じ人だ〜。あの人感じいいよね」

ドレスを拒否した東京の友人

結婚式が終わり、東京に帰った。「こんなことがあってさあ」と既婚の友人に漏らすと、力づよく「そうなのよ!!」という返事が。

「みんなテンプレだからこそ、細かいところで予算の差がばっちりわかっちゃうんだよね、結婚式って……。だから(自分の時は)気が進まなかったの。知り合いの結婚式の様子はFacebookで毎週末流れてきて、その中にはめっちゃ豪華なのもある。とりあえず、いいね!はしても、みんなもう飽きちゃってると思うよ。同じことの繰り返しでつまんないし」

彼女は結局、「ドレスを着ない会費制の食事会」で手を打つことにしたのだそう。白のフォーマルなセットアップに、小さなベールをかぶっただけの花嫁写真に、私は地元の結婚式にはない“自由”を感じた。そこには花が生かどうかとかといった“誤差”で判断されるようなせせこましさがなかったし、何より彼女にすごく似合っていた。

テンプレを打破する「ゼクシィ」の新雑誌

最初の調査の話に戻ろう。少なからずの女性が「今の結婚式に“閉塞感”を覚えている」という調査結果を得た「ゼクシィ」はこの夏、新雑誌を創刊している。ウエディング界のテンプレートを打破する新雑誌「ゼクシィSPARK!」
だ。

創刊号では、「結婚するんだもの、今までで一番楽しいことしようよ」をコンセプトに、「マサイ族立会いの挙式」や、参列者全員がデニム着用の「オールデニム婚」、両家対抗の「野球場結婚」など、これまでの価値観にとらわれない挙式11スタイルを紹介している。

マサイ族が立ち会うというくらいだから、長く退屈な上司の挨拶や、「生花vs.造花」論争は存在しないだろう。

結婚式を考え直すきっかけに

23年にわたり“結婚”に寄り添ってきた「ゼクシィ」も方向転換せざるをえないほど深刻な結婚式のテンプレ化。実際に、マサイ族に指輪を預けて挙式するかどうかはさて置き、脱テンプレ結婚式の存在を知ることで、本当に自分が挙げたい結婚式とは何なのかを考えるきっかけにはなるだろう。

呼ばれる方としても、結婚式にバリエーションが生まれれば、その分お祝儀を包むモチベーションも上がる。まだ結婚の気配はないけれど、筆者も「恋するフォーチュンクッキー」や「ハッピーサマーウエディング」に頼らない“幸せの表現”を模索したいと思った。