昨年のTHE QUEENSの韓国メンバー(写真提供=KLPGA)

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リオデジャネイロ五輪で112年ぶりに正式種目となるゴルフ。日本は男子で池田勇太と片山晋呉、女子で野村敏京と大山志保の計4人が出場するが、メダル獲得となれば多額のボーナスと恩恵に授かれるらしい。

日本ゴルフ協会が7月19日に発表した内容によると、金メダルなら1000万円、銀メダルなら500万円、銅メダルなら300万円の報奨金が与えられるという。

韓国の報奨金は驚きの額

これにJOCの報奨金(金=500万円、銀=200万円、銅=100万円)を加えると、金メダルの場合、最大で1500万円を手にできることになるわけだが、この金額は果たして高いか、安いのか――。

参考までに韓国の例を紹介しよう。

韓国は男子でアン・ビョンフンとワン・ジョンフン(キム・キョンテが辞退したことで出場に)、女子はパク・インビ、キム・セヨン、エイミー・ヤン、チョン・インジの計6人が出場する。

いずれも韓国を代表するトッププロで、特に女子は世界ランキング10位以内が4名。昨年の日本女子ツアー賞金女王で世界ランク14位のイ・ボミも落選するほど、レベルが高い陣容となっているが、報奨金の額も高い。

大韓ゴルフ協会は金メダルなら3億ウォン(約3000万円)、銀メダルなら1億5000万ウォン(約1500万円)、銅メダルなら1億ウォン(約1000万円)の報奨金を与えるというのだ。

日本よりもかなり高額だが、大韓ゴルフ協会関係者によると、「代表選手はすべてトッププロであり、彼らにとって五輪もひとつの試合だ。昨年の韓国ツアー最高賞金額を参考に報奨金の額も決めた」らしい。

ゴルフ協会以外からも報奨金がもらえる韓国

確かについ先日行なわれイ・ボミも出場した『BMWレディース・チャンピオンシップ』の優勝賞金も国内最高の3億ウォンだった。

そのスケールの大きさから有力選手はもちろん、アン・シネ、ユン・チェヨン、パク・キョルなど韓国女子ゴルフ界の“美女ゴルファー神セブン”たちが揃い踏み。人気選手も多数出場して豪華な顔ぶれにふさわしい、華やかで競争も熾烈な大会となった。

その盛り上がりを間近で見てきたからこそ、大韓ゴルフ協会も同様の動機付けを選手たちに与えたかったのだろう。
(記事参考: 【25連発撮】韓国美女ゴルファー大図鑑 in 「BMWレディース2016」)

この協会支給の報奨金に加え、大韓体育会が全種目のメダリストに支給する報奨金もある。金メダルなら6000万ウォン(約600万円)、銀メダルなら3000万ウォン(約300万円)、銅メダルなら1800万ウォン(約180万円)。

体育年金もある。男子の場合は兵役免除も

つまり、韓国ゴルフ代表たちは金メダルなら約3600万円を手にすることになる。賞金総額200万ドル規模のLPGAツアーの優勝賞金とほぼ変わらない大金を手にできるわけだ。

しかも、それだけじゃない。

日本の選手たちは協会やJOCからの報奨金に加え、「1年シード権」を金メダリストには10年分、銀メダリストには5年分、銅メダリストには3年分を与える“特典”も準備したそうだが、“特典”でも韓国は充実している。

というのも、韓国ではオリンピックなどの国際大会で優秀な結果を残せば、国庫から捻出される競技力向上研究年金の受給者になれるのだ。

別名“体育年金”と呼ばれるこの制度は、メダルを獲った時点から死ぬまでもらえる生涯年金。日本ではあまり詳しく知られていないが、実はこの“競技力向上研究年金”が韓国スポーツ選手たちの隠れたモチベーションになっているほどなのだ。

兵役のために五輪断念の選手も!?

さらに言えば、男子選手の場合はメダル獲得なら“兵役免除”の恩恵に授かれる。韓国の成人男子にとって約2年間の兵役は国民の義務でもあるが、兵役は選手として“死んだ時間”だと嘆くアスリートたちが多いのも実情だ。

特にゴルフの場合は過去に兵役でその可能性をフイにしてしまった選手がいる。

ペ・サンムンのようなケースも多いだけに、まだ兵役を終えていないアン・ビョンフンとワン・ジョンフンにとっては、報奨金や体育年金よりも手にしたい“ボーナス”であるに違いない。

協会からのボーナスも巨額で、政府からの支援も手厚く、さまざまな“恩恵”にも授かれる韓国のリオ五輪ゴルフ代表。目の前にぶら下がる“ニンジン”という点では、日本も韓国には及ばないかもしれない。

(文=慎 武宏)