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配偶者以外の人と性的な関係を持つことは、「不貞行為」として法律で認められた離婚理由になります。弁護士ドットコムの法律相談コーナーには「4人の方と不貞行為をした」という女性から相談が寄せられました。

相談者は、結婚3年目。「今までに4人の方と不貞行為をし、すべて証拠をそろえられ、旦那より離婚、不貞相手に対する慰謝料、夫婦の財産分与を求められています」と話します。

不貞行為の相手は、現在も交際中で将来結婚も考えてくれているAさん(独身)、現在は一切連絡を取っていないが、3年前に旅行を数回したBさん(独身)。そして、古い友人で2年前から定期的に会っていたCさん(既婚)、Aさんと付き合う前に半年間不貞関係にあったDさん(既婚)の4人です。

複数の相手と関係を持ち、離婚の原因を作った妻に対して、夫は、どのような請求ができるのでしょうか。山本明生弁護士に聞きました。

 ●妻と複数の不貞相手それぞれに慰謝料を請求できる

夫婦間においては、互いに性的な純潔を保つという「貞操義務」があります。配偶者以外と性的関係を持つ、つまり不貞行為を行った場合は、貞操義務違反という違法行為を行ったことになります。

そして、不貞相手は、夫婦の婚姻関係が破綻していなかったことを知っていた、または知り得た場合には、違法行為を共同して行った者として責任を負うことになります。

不貞行為の結果、婚姻関係が破綻したのであれば、夫には、妻と不貞相手との共同不法行為により精神的苦痛を被ったという損害が認められ、妻と不貞相手は、夫に慰謝料を支払わなければなりません。 今回のケースでは、妻は複数の男性と不倫していたということです。夫はいわば複数の共同不法行為の被害者といえ、不貞相手それぞれに対して慰謝料を請求することができます。

慰謝料額は、被害者が自ら被った精神的苦痛を金銭に換算して、自由に主張できますが、当事者間の話し合いでまとまらない場合は、最終的には裁判所によって妥当な慰謝料額が決定されます。

もちろん夫は、不貞相手だけではなく、妻に対しても慰謝料を請求することができます。なお、慰謝料については、妻と不貞相手とで合計いくら、というように考えます。不貞相手と妻の双方に請求しても、その倍の金額が取れるということではありません。

慰謝料の金額については、婚姻期間や不貞の期間、回数など様々な事情によって決定されます。今回のケースは複数人との不倫ということで、不貞態様が悪質だと判断され、一般的な慰謝料より増額される可能性が高いと思われます。



【取材協力弁護士】
山本 明生(やまもと・あきお)弁護士
大阪弁護士会所属。交通事故被害(死亡事故,重度後遺障害案件を含む)、相続、離婚など個人をとりまく身近なトラブルを多く扱っている。「話しやすく、分かりやすい弁護士であるべき」との信念に基づき日々活動している。
事務所名:山本・竹川法律事務所
事務所URL:http://www.ytlo-jiko.jp/