ある意味では元祖ポケモンGO?

ポケモンGO、ついに日本上陸――2016年7月21日、そのニュースは一アプリのリリースとしては、いまだかつてないほどの扱いで報じられた。

たちまち街角にはスマホ片手にポケモンゲットに奔走する人が続出、編集部のオフィスでも、

「××さんの机の上にコラッタいた!」
「ドードーがそこいる!」

なんて声が飛びまくり、仕事どころの騒ぎではない。

初代ポケモン直撃世代である、JタウンネットのT編集長(30歳)も、日本上陸を心待ちにしていた一人だ。さっそくダウンロードしようとGoogle Playストアにアクセスすると――。


画面がバキバキなのはご愛嬌

「お使いの端末はこのバージョンに対応していません」

リアルとの接続、いう意味では元祖「ポケモンGO」だ

T編集長のスマホは、なんとポケモンGOに未対応だったのだ。

くやしい! うらやましい! ねたましい! 自分も街でポケモンと戯れたい! 地団太を踏むT編集長が、ふと思い出したのは――

「そうだ、ポケモンGOよりも先に、リアルとポケモンを組み合わせたゲームがあったじゃないか!」

というわけで入手したのが、「ポケットピカチュウ」である。


中古で入手。Aボタンがちょっとヘタってるが、問題なく動作する

たぶん20代半ば〜30代前半くらいの方なら、たいへん懐かしい製品なのではないだろうか。

発売はポケモンブーム最盛期だった1998年。万歩計と「たまごっち」のような育成ゲームを合体させたもので、歩けば歩くほど「ワット」がたまり、これを通じてピカチュウとの「お友達度」を高めていくとともに、時間に応じたピカチュウのかわいい仕草を楽しむ。


てくてく歩くピカチュウ

VRの世界を体現したポケモンGOに比べれば単純だが、ピカチュウのアクションにもいろいろバリエーションがあるし、何より、いつもはゲーム画面の中にいるポケモンと、まるで現実の世界で友達になれるような(結局はゲーム画面の中にいるのだけど)プレイ感覚は、当時の子どもたちにはちょっと新鮮だった。

なかなかデレてくれないピカチュウ

とまあ、思い出に浸るのはこれくらいにして、さっそくピカチュウとお出かけである。


編集部を出発するT編集長

とりあえずベルトに付けて、近所をしばらくお散歩してみることにした。

画面がオンの状態で歩いていると、ディスプレーの中でピカチュウも一緒にてくてくしてくれる。動きに合わせて、「ピッ、ピッ」というサウンドが鳴るのが、まるでピカチュウの足音を聞いているようで楽しい。


なみなカンジ

ひとまず、編集部の最寄駅(麹町駅)から一駅歩いて、市ヶ谷駅までやってきてみた。

ピカチュウの様子を見るが――うーん、つんとしているばかりでこちらをろくに向いてくれない。

さらに歩いて、編集部まで戻ってきた。往復合わせて3000歩ほど歩いたが、ピカチュウの友達度はデフォルトと同じ「なみなカンジ」のままだ。

ネット上でマニュアルを読んでみると、単に歩くだけではダメで、歩くことによって溜まった「ワット」を、ピカチュウにプレゼントしないといけないという。ああ、そういえばそんなシステムだっけ。

とりあえずなんとか溜めたなけなしの100ワットを贈る。


あげるワット数によってリアクションが異なる

するとピカチュウさん、満面の笑顔で喜んでくれる。やはりかわいい。


60ワットを貢いだ場合。明らかにやる気なし

なお、ケチケチ少ないワットをあげると、露骨に嫌そうな顔をする。

だが、プレゼント後も残念ながらピカチュウとの関係は「なみなカンジ」のまま。そういえば、アニメ版初期のピカチュウといえば、モンスターボールにも決して入らないなど、簡単には人に懐かない、ちょっとハードボイルド(?)なキャラクターだったっけ。

どうも半日歩いたくらいでは、こちらに尻尾を振ってくれないようだ。お高いポケモンである。

思い出してみれば、歩数を稼ぐのも結構大変なので、ある時期からはひたすらシャカシャカ振って、無理矢理ワットを溜めていたっけ......。


こんな感じに振ってた

というわけで、ポケモンGOにスマホが対応するまで、T編集長はピカチュウとのお付き合いを深めていようと思います。