シュッピンが運営する筆記具専門店KINGDOM NOTEは、セーラー万年筆別注のオリジナル万年筆京野菜シリーズ『鹿ケ谷(ししがたに)かぼちゃ』と『万願寺(まんがんじ)とうがらし』を発売した。

オリジナル万年筆京野菜シリーズ オリジナル万年筆京野菜シリーズ

セーラー万年筆を代表する「プロフェッショナルギア」シリーズの、スリムタイプの形とサイズをそのままに、夏の京野菜をイメージした万年筆を製作。野菜のイメージを重ねあわせて、『鹿ケ谷かぼちゃ』は同軸と首軸がオレンジ、キャップと尻軸が緑。『万願寺とうがらし』は尻軸と胴軸が薄い緑、首軸とキャップが濃い緑。ペン先にはそれぞれの京野菜のシルエットを刻印した。販売数は各色50本。ペン先は細字、中字、太字を用意する。販売場所はKINGDOM NOTE店舗およびECサイトで、価格は1万9440円(税込)。

■「京野菜」がオリジナル万年筆のテーマになった経緯

KINGDOM NOTEオリジナルインクの「日本の生物シリーズ」第5弾のテーマのアイディア出しのときに、あるスタッフから「京野菜」という案が出てきた。インクは1つの商品で1色の表現しかできないが、万年筆であればキャップや軸のほかに、尻軸や首軸などパーツごとに複数の色を取り入れることもできる。「京野菜」を表すには表現の幅がある万年筆のほうが適していると考え、京都への深い愛情と個人的な思い入れを込めたオリジナル万年筆“京野菜”計画がスタートした。

■野菜の種類選びについて

夏に商品を販売することと、複数色を製作することは決まっていた。今後のシリーズ化を考えたときに、発売が夏ならばまずは夏野菜が良いだろうということで、京野菜の中でも知名度が高く広く全国に知られている野菜で、色の印象が違う2種類を作ることに。複数の候補の中から京野菜を絞り込んだ結果、とうがらしの王様とも呼ばれる「万願寺唐辛子」、坊ちゃんかぼちゃの別名で知られる「鹿ケ谷かぼちゃ」に決まったそうだ。

ベースとなる万年筆は、セーラー万年筆のフラッグシップモデル「プロフィットシリーズ」「プロフェッショナルギア(プロギア)シリーズ」のいずれかで考えていた。滑らかなフォルムが特徴のプロフィットと比べると、適度な“角”があり、武骨な表情を兼ね備えるプロギア。野菜は自然の産物、ごつごつしていたり、不格好であったりするので、そのイメージを重ねてプロギアにした。それから、単純にプロギアが好みという感情も少しあったそうだ。スリムタイプにしたのは、京野菜シリーズを集めてもらうために、価格を抑えたかったからとのこと。

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■色のセレクトと配色について

鹿ケ谷かぼちゃはキャップが緑、胴軸と首軸がオレンジ、尻軸が緑。キャップを取るとオレンジの首軸が見えるようにしたのは、外は黄緑でも、中を割るとオレンジ色をしているかぼちゃを表現するため。イメージした色は、オレンジを混ぜくすんだ緑と、緑が混じった渋めのオレンジ。リアルなかぼちゃを意識して選ばれている。濃厚な色を表現するため、樹脂の透明感はあえて出していない。万願寺はキャップと首軸が明るい緑で、胴軸と尻軸が濃い緑。とうがらしの瑞々しさを表現するために、明るい緑には少し透明感を持たせている。キャップを尻軸に着けずに使う場合でも色を楽しんでいただけるように、首軸と胴軸で色を変えた。ひとくちに「緑」や「オレンジ」といっても、50色以上もあるので悩んだようだが、最終的には直感で。折角製作するならば細部までこだわりを!ということで、ペン先にそれぞれの野菜のシルエットをレーザー刻印している。

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■どんな人に使ってほしいか

「書き味、持った時のバランスなど万年筆選びには色々なポイントがありますが、この万年筆は私自身が好きなもの、思い入れがあるものを形にした商品なので、もっと単純な動機で直感的に手に取ってほしいですね。野菜好きだとか、京都好きだとか、入口は何でもいいと思っています。さらに、できれば複数色を揃えてもらえたらうれしいですね。それぞれのキャップを交換していただいても楽しめるでしょうし、自由に遊んでほしいです。もっと淡い色の方が良いのではないかとか、話のタネにしていただければと。緑の万年筆を好む「ミドラー」、オレンジが好きな「オレンジャー」など特定色の万年筆を収集する方々もいます。そういった方々のコレクションの1本に加えていただけたら光栄です」と、担当の長瀬さんは語った。

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関連情報

https://www.kingdomnote.com/html/kyoyasai/index.html

文/編集部