引っ越し時の“清掃代”がバカ高い!気をつけるべきポイント
【賃貸物件トラブルの対処法 第4回】

 第1回、2回、3回と賃貸トラブルに関してお送りしてきましたが、今回は引っ越しなどの際の退去時のトラブルについてです。

 東京都の賃貸にお住まいの皆さん、都では「退去時のクリーニング代は大家さん持ち」を勧めているって知ってました?

 敷金は、有事の場合の保険のようなもの。周囲に迷惑をかけず、家賃もきちんと払い、部屋を大きく汚したり破損していない場合は、敷金は全額返金されるべきなのです。

◆入居時に注意すべきポイントのおさらい

 退去時にトラブルが起こらないようにする方法はこれまでご紹介したとおり。契約前や入居時に注意しておくべきことがたくさんあることがわかりました。

 実際に筆者が入居していた物件は、

・玄関や外見が築年数の割に汚い

・共用部分の清掃は1〜2カ月に1度だけ

・大地主の大家の息子が管理会社を経営

・大家息子の会社は宅地建物取引免許番号(1)で経営5年未満

 と、以前の記事で賃貸住宅の専門家が指摘していた項目がボロボロ当てはまります。

 その上、Googleで管理会社を検索してみたところ、Googleマップに☆1つの評価が載っていました。通常の情報サイトでは悪評を掲載することはできませんが、Googleマップならできるのですね。積極的に活用したいものです。

 不安要素だらけだった物件ですが、案の定、退去時には「嫁いびりか」というレベルで室内をチェックされ、クリーニング代の他に「クロス清掃代」という訳のわからない金額まで請求されました。

 こちらが退去時の部屋の様子。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=553684

 この汚れのクリーニング代として8000円請求されました。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=553690

 なぜクリーニング代にクロスの清掃代が入らないのでしょう? キッチンの蛍光灯を見て「カバーがあったはずだ!」と叫び、証拠の写真があると、事務所に戻っていきました。完全に濡れ衣なので証拠写真などあるはずもなく、これに関しては不問となりましたが……。いったいなんなのでしょう?

 この退去時の管理会社の対応があまりに不誠実に感じられ、「本当にクリーニング代も払わなければいけないのだろうか」と疑問に感じました。

 退去時に不当に高額の修繕費用を請求される理由には、不動産コンサルタントの尾浦英香さんによると、いくつかあるそうです。

◆高額の修繕費用を請求される理由

1、昔は「賃貸物件を建てれば儲かる時代」。借り主よりも大家が強かった。そのイメージのまま経営している大家がいる

2、業者に言われるまま無計画に物件を建ててしまい満室でも利益率が数%という人もいる

3、利益率の低さや空室による損害の穴埋めを退去者に負わせて採算を取ろうとする

4、大家と管理業者が別の場合、退去時のクリーニング代などはまるごと管理会社に入るため、ここで儲けようとする業者がいる

 確かに、今は「建てれば儲かる」時代ではなく、利益を出すためには借り主の立場に立った良心的な姿勢と、継続的な管理が必要です。どうすれば利益を出せるのか、満室に近づけることができるのか。意欲のある大家さんは勉強会に参加するなど、熱心に学ばれているそうです。

 自分の不勉強を顧客であった借り主に負担をさせるなんて、納得がいきませんよね。長く住んでいたのなら、それこそ数百万、数千万を大家さんに払っているはずです。小さな額ではありません。

 では実際に高額なクリーニング代や修繕費を請求されてしまったらどうすればよいのか、について次の回でご紹介いたします。

【尾浦英香さん】
株式会社エクセルイブ代表取締役(http://exceleve.jp/)。大家さん向けのセミナーや、コンサルティング業務を行う。日本で唯一の女性不動産コンサルタント。著書に『スゴい賃貸経営のツボ』、『満室大家さん ガラガラ大家さん』。

<TEXT/和久井香菜子>