生麺と乾麺、栄養価に違いはあるの?専門家に聞いてみた

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夏の厳しい暑さに、少々夏バテ気味の人も多いのではないか。そんな時、冷やしうどんや冷やし蕎麦なら食をそそられる人も少なくないと思うが、家庭でうどんや蕎麦を調理する際に、生麺、乾麺どちらを使おうか迷ってしまった経験はないだろうか? 同じ麺に違いはないのだろうが、なぜわざわざ分けて売っているのだろう? はたまた栄養価に違いはあるのだろうか? 買い物時、そんな疑問を抱いてしまう人に向け、今回は料理研究家であり、栄養士の阪下千恵さんにこれらの疑問をぶつけてみた。

■生麺と乾麺の違い

「生麺と乾麺の違いは、食感、保存性、ゆで時間の3点が大きいかと思います。生麺(半生麺)はどちらかというと、よりうどん屋さんやお蕎麦屋さんで食べるものに近い、こしがあって風味が良いものが多いです。その分値段も少し割高なものもあります。ただ、うどんなどでは乾麺でも、稲庭うどんなどの独特の食感を再現しているもの、蕎麦では10割蕎麦、8割蕎麦などといった、蕎麦粉の配合を高めにして特徴を出したものなど種類もあるので、好みと予算で選んでみてください」(阪下さん)

なるほど。うどんと蕎麦、いずれも生麺と乾麺で食べたことがある筆者だが、確かに乾麺でも食感が良いものがあり、「良く出来ているなあ」と驚いてしまったことがある。

食感の違いは上記の通りだが、では保存性、ゆで時間の違いについてはどうだろう。

「保存性は乾麺の方が良いことが多いです。家庭でストックしておくのには乾麺はおすすめです。材料表を見てみると、乾麺では添加物が使われていないものが多いのですが、生麺では使われていることも多く、添加物を気にする人にとっては乾麺の方が良いことも。ぜひ原材料表示もチェックしながら好みのものを探してください。ゆで時間は、生麺(半生麺)が比較的短く、乾麺は長いのが特徴です。急いでいる時にはパッとゆでる生麺(半生麺)がおすすめです」(阪下さん)

乾麺がひとつでもストックしてあると、限られた材料でも一食分のメニューになるので重宝できそうだ。添加物も気になる人にはどの麺を購入したらいいのか、大きな目安になるだろう。

■栄養価に違いはあるの?

ちなみに生麺、乾麺といったように、麺の形態で栄養価の違いはあるのだろうか?

「うどん、蕎麦など、どちらも生麺(半生麺)か、乾麺かの違いでは、一食分の栄養の違いはほとんどありません。もちろん、それぞれの製品によって多少のばらつきはあります。1袋の量の違いからエネルギーや栄養量の一食分での差は多少出ますが、麺の形態というより、食べる量の違いによっての違いです。同じ麺100gの栄養価を比べてしまうと、『生麺と乾麺、ゆで麺や冷凍麺で大きくカロリーが違うのでは?』と思ってしまいますが、ゆでた後の重量変化率が大きく違ってきます。ですので、比べるときは、実際に食べる量=1食分で比べます」(阪下さん)

何となく生麺の方が、栄養が豊富なんじゃ……と思っていた人もいるかもしれない。だが、製品によってばらつきはありながらも、一食分の栄養価の違いはほとんどないようである。

■夏にオススメの料理アイディア

最後に、夏に向けてのオススメのうどん、蕎麦レシピのアイディアを阪下さんに教えていただいたのでご紹介したい。

「夏場は料理をするのも大変で、食欲も今ひとつなんてこともありますよね。そんな時におすすめなのが、材料をたっぷりと載せたサラダうどんやぶっかけ麺です。一皿で栄養も取れ、飽きずに食べられます。冷しゃぶと、ピーラーなどで薄く切った野菜をサッとゆでたものをたっぷりと載せた『冷しゃぶうどん』、炒り卵や千切りキュウリ、蒸し鶏を載せた『冷やし中華風のそば』など。夏は生野菜もたくさん種類がありますので、サラダを作る感覚で、好みの野菜や具材を載せるとメニューのバリエーションが広がります。また、つゆも麺つゆにゴマダレを混ぜたり、薬味を混ぜたり、刻んだトマトを混ぜたりと味を変えると飽きずにおいしく食べられますよ」(阪下さん)