スタイリッシュなフォルムと真っ赤なボディーに思わず目を奪われる「アルファロメオ・スパイダー1600」

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発売から実に50年以上。時代とともにさまざまなモデルが生み出され、現在に至るまで新型車両が製造・販売されている名車・アルファロメオ「スパイダー」。今回は脈々と続く系譜の中でも初代にあたる「アルファロメオ・スパイダー1600」をピックアップ。オーナーの声とともに詳しく掘り下げる!

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■ 名画「卒業」でもおなじみのあのクルマ

今回のクルマはズバリこれだ!

――スタイリッシュなフォルムが印象的ですね!このアルファロメオのエンブレムは、時折街ナカでも見かけますが…。

そう、これは今から50年前に生産された『アルファロメオ・スパイダー1600』というクルマなんだ。オールドファンにはダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』(1967年)での印象が強いかもね。驚くべきことに、この“スパイダー”の名を冠したクルマは今でも最新モデルが製造・販売されているんだよ。

――それはスゴい!半世紀にわたって支持を集めているんですね。

うん。50年以上もシリーズが続いているというのは、数あるスポーツカーの中でも稀有な存在と言えるだろうね。

――それでは早速オーナーさんに話を伺いに行きましょう。

■ 貴重な日本仕様車

――少しお話をお伺いしてもよろしいでしょうか。

「ええ、もちろん」

――こちらは50年前のクルマになりますが、オーナーさんの方で手を加えられたりしていらっしゃいますか?

「基本的には当時のままで、オリジナルに極力近づける形でオーバーホールに出しています。向こうにある『トヨタ2000GT』とちょうど同じころに出たクルマなんですよね。値段も同じくらいだったように記憶しています」

――なるほど、右ハンドル。ということは…

「それほど台数はないのだと思いますが、最初から日本国内向けに造られたクルマで、恐らく当時のお金持ちの方が購入したんでしょうね」

――それはまたレアな一台ですね!あっ、運転席にはカーナビも。

「カーナビは、どうしても運転している中で道が分からなくなってしまうと困るので…でもカッコ悪いですよね、すみません(苦笑)」

――いえいえ。そんなことはないですよ!実用性は重要ですよね。ということは、結構普段使いで乗られているのですか?乗車感なども教えてください。

「残念ながらそれほどは乗っていないんですよ。昔のクルマですから、ボディーにしても補強がされていないので、走っている感覚的には“ひらひら”している感じかな。ほかの『スパイダー』にも乗ったことがあるのですが、ライトな操縦感は初代のこのモデルならではじゃないでしょうか」

――なるほど。その他に特徴はありますか?

「フロントガラスのサイドがほぼ直角になっているので、晴れた日にオープンで走っていると素晴らしい開放感が楽しめますよ。風を巻き込みながら走る感じになるんです」

それはさぞ爽快なんでしょうね。

「オープンにして風を感じながら走るのがこのクルマの醍醐味だと思います。これからも大事に乗りますよ」

――ありがとうございました!

■ 人々を引き付ける“ボートテール”

――当時の外国車で、最初から日本仕様・日本市場向けのクルマがあったとは驚きました。

うん。ビンテージカーの中には、輸出入を経て現オーナーの元にやって来るクルマも多いわけだけど、このクルマは日本国内のみを走ってきた。そういった意味でも貴重なバックボーンを持っている一台だったね。

――“人に歴史あり”とはよく言いますが、“クルマにも歴史あり”といった感じですね!

ハハハ、今回はちょうど『スパイダー』の90年代モデルも展示されているんだ。ちょっと見てみようか。

――1992年製…やはり時代がちょっと進んだ印象を受けますね。あと、武骨な感じになったかな?

堅牢な印象を受けるのは、このリア部分の変更が大きく影響しているんだ。ほら、見てごらん。

――あっ、先ほどの初代モデルとは違って、角ばってますね。

そうそう。初代のと見比べるとよく分かるだろう!

――おおっ、歴然とした違いがありますね!

初代モデルの見事なリアエンドは、通称“ボートテール”と言われて親しまれているんだ。だけど70年代に入ると、より実用性を考慮した直線的なリアエンドへ変更となるんだよね。この魅力的な“オシリ”に引かれて60年代のスパイダーを探し求めているカーファンも多いんだよ。

――確かにこのデザイン性に引かれる気持ちは分かるなあ。長く続いているモデルになると、時代を追いながらその変遷をたどっていくのも、また楽しそうですね!

【週刊ジョージア】