車両の前後や側方に装着したセンサーにより、車両周辺の状況を検知して事故を未然に防ぐ先進運転支援システム「ADAS」(Advanced Driving Assistant System)。

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市場調査や企業向けコンサルティングを手掛ける矢野経済研究所が、「ADAS」の世界市場動向について調査したそうです。

ADASの主な運転支援機能には、車線維持支援(LKS)、前方車両追従(ACC)、緊急自動ブレーキ(AEB)、標識認識(TSR)などがあり、センシング・デバイスとしてはミリ波レーダーやカメラ、赤外線レーザー、ナイトビジョン、超音波センサーなどが挙げられます。

矢野経済研究所が今年の3月から6月にかけて、カーエレクトロニクスや半導体、自動車メーカーなどを対象に動向を調査した結果、2015年から日米欧でADAS装着車が急増しており、世界市場が本格的に拡大していることが判明したそうです。

今後も2020年にかけて年平均成長率29.3%で推移し、2015年時点で約4,300億円だったADAS市場は、2020年に1.4兆円を超える規模にまで成長する見通しといいます。

米国運輸省やIIHS、NHTSAが、2022年までに主要自動車メーカー20社が製造する全新規販売車両において「AEB」(緊急自動ブレーキ)が標準装備になると発表。

これを受けて、各自動車メーカーが搭載を前倒しする可能性が高く、2020年までに9割以上の新規販売車両に「ADAS」が標準装備されると推測しています。

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センシング・デバイス別に見ると、特に車載カメラは自動運転車向けに複数の搭載が検討されていることから、昨年の約1,500億円から2020年には約6,800億円市場(年平均成長率43.6%)に拡大する見込み。

また、ミリ波レーダーについても、2019年以降に検知距離が100m以下の周辺監視向けSRR(Short Range Rader)として複数個の搭載が進むため、市場規模が約1,100億円→約3,900億円(同27.8%)に、超音波センサーも300億円→860億円(同19.0%)にそれぞれ拡大する見込みといいます。

一方、廉価タイプの赤外線レーザーや、高価なナイトビジョンについては伸びが鈍化する傾向にある模様。

このように、自動運転車両の普及とともに、ADAS市場は2020年に向けて飛躍的に拡大するとみてよさそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、矢野経済研究所)

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