WINNER 左からナム・テヒョン、ソン・ミンホ、イ・スンフン、カン・スンユン、キム・ジヌ

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2014年9月に日本デビューした5人グループのWINNERが、3度目の日本ツアー「2016 WINNER EXIT TOUR IN JAPAN」を開催。過去2回のツアーより、もっとシンプルに自分たちの歌声と音楽を“聴かせる”ことに重点が置かれ、これまで韓国でリリースされた2枚のアルバムの日本語Ver.の曲、全15曲を中心に、ソロの初披露曲や、未発表曲を含む、全22曲を披露した。6月18日に、幕張メッセイベントホールにてスタートを切ったツアー2日目の模様をレポートする。

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場内に流れる『JUST ANOTHER BOY』の音楽が止むと、バンドの音が鳴り響き、会場の床が音の振動で大きく揺れた。サイレンの音とINNER CIRCLE(WINNERのファン)の大歓声が飛び交うなか、6月にデジタルリリースされたアルバム『EXIT MOVEMENT : E -JAPAN EDITION-』のタイトル“EXIT”の文字が浮かぶステージセンターの扉から姿を現したWINNER。

『LOVE IS A LIE』『SENTIMENTAL』と、1st、2ndアルバムそれぞれのアップテンポの曲で、公演の幕が上がると、最初のMCでは、最新アルバムのリード曲『BABY BABY』『SENTIMENTAL』、ソロ曲『I’M YOUNG』の作詞作曲に参加したナム・テヒョンが「新曲を皆さんに本当に聞かせたかったんです!」と意気込みを語り、キム・ジヌは「皆さん、会いたかったよー。今年もまた日本でライブができて本当に嬉しいです。今日は最後までよろしくお願いいたします!」と挨拶。

ソン・ミンホは「WINNERのパワーアップしたスーパーパワー・ラッパーのミノです。僕たちのツアーで、もっともっとアツい夏にしましょうね? よろしくでーす」と自己紹介し、リーダーのカン・スンユンは「今年で3回目の日本ツアーになります。今日は一昨年よりも昨年よりも、もっともっと熱く盛り上がっていきましょう!」と、会場を盛り上げた。

残念ながら練習中の腰の負傷により、スティックをついて歌のみの参加となったラップ担当のイ・スンフンは、「大事なツアー前に怪我をしてしまって、申し訳ありません。メンバーと頑張って準備したので、最後まで楽しんでください!」と痛々しい姿ながらも、元気な笑顔を見せてファンをひと安心させていた。

哀感溢れるヒップホップナンバー『EMPTY』」、柔らかくて切ない叙情的なメロディ・ラインが耳に残る『COLORING』では、スンユンの圧倒的な歌唱力、テヒョンの繊細な美声、ジヌの優しい艶声で観客を酔わせ、ミディアムテンポの『DIFFERENT』では、ミンホとスンフンのラップラインと、ボーカルラインの絶妙な掛け合いと、ドラマティックなメロディーに会場全体が体を揺らした。

ソロやユニットステージのバリエーションの豊富さも、WINNERライブのお楽しみの一つ。昨年の2ndツアーでは、スンユンとテヒョンがアコーステックコーナー、スンフン&ミンホ&テヒョン、スンフン&ミンホという組み合わせでHIP HOPナンバーのカバー曲を披露したが、今年はというと、ミンホとテヒョンによる新ユニット曲『PICKED』(ミンホ作詞作曲)だった。韓国タイトル『愛の棘』をイメージしたバラが燃え上がる映像が流れるスクリーンの前で、熱のこもったパフォーマンスをするふたりの独特の世界観に引き込まれた。

続くソロパートは、ナム・テヒョンのバラードナンバー『I’M YOUNG』で始まった。ステージセンターでマイクスタンドを握って、儚げに熱唱していたが、突然声を詰まらせたテヒョン。「両目をそっと閉じて 流れるこの涙に」という韓国語Ver.の歌詞を演出しているかのように、目を瞑った瞬間、頬に美しすぎる一筋の涙がつたうと、甘美な歌声に聞き入っていた会場から声援と歓声が沸き起った。

ソン・ミンホは、ひとりで挑戦者として参加したラッパーたちのサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY 4』の決勝戦でプロデューサーのBlock BのZICOとともに披露した『OKEY DOKEY』で、圧巻のパフォーマンスとラップの実力を見せつけた。

さらに今回唯一のカバー曲となったDREAMS COME TRUEの『うれしい!たのしい!大好き!』では、今年も女性ゲストかと一瞬勘違いするほどの“美女ジヌ”が変装して登場。そこにメンバーが合流すると、アリーナをグルッと一周できる外周ステージへと全員で繰り出し、「皆さんに会えて、本当にうれしい! たのしい! みんなのこと、大好きー」(スンユン)と煽って、会場のボルテージを引き上げた。

そんなハイテンションから、スンユンのソロに。「ソロパートがちょっと忙しいですね。時間がホントに短くて」と笑いながら会場を和ませると、3年前にリリースされた梅雨の時期にぴったりのソロデビューシングル『IT’S RAIN』を初披露。フォークロックを情感たっぷりに力強く、伸びやかに歌い上げた。

雨の日に聞きたい曲のあとには、夜に聞きたい曲。大人な雰囲気漂うアーバンな楽曲の『BABY BABY』『TONIGHT』では、歌声だけでなく、腰まわしセクシーダンスで観客を魅了した。

MCは、流暢な日本語でシャキシャキと仕切るスンユンの抜群の舵取りで、進められていくのがWINNERスタイルだ。そこに一番年上ながらいじられ天然キャラのキム・ジヌ、笑いのセンスを持ち合わせるイ・スンフン、とにかく明るく愛嬌たっぷりのソン・ミンホ、マイペースなナム・テヒョンの個性がうまく溶け込む。

この日も、ほのぼのとしたトークが展開。日本に初めて来てから、もう2年も経つのが信じられないと驚いている中、スンユンが「僕たち老けましたよね。どうしてINNER CIRCLEの皆さんは若くなりましたか? 僕たち一緒に年を取りましょう?」と甘い言葉を発すると、「ひゅー」と小突きながら茶化すメンバーたち。

「日本でいろんなことをしてきましたよね。僕は昨年のツアーDVDを見て、涙が出そうになりました。DVD見たでしょ?」とスンユンに話を振られたジヌが、「DVD? あぁ、DVD!」と天然ブリを発揮し、「韓国語でもDVDはDVDなのになんで…(笑)」と、突っ込まれている場面もあった。

昨年のツアーで行った沖縄での水上スキー体験や、札幌で体験型ふれあい動物園を満喫した思い出話で盛り上がった後には、「僕たちと初めて会った時を思い出しながら、一緒に歌ってほしい」というメンバーの願いで、日本デビューアルバム収録曲の『BUT』『DON’T FLIRT』『SMILE AGAIN』を続けざまに歌って、客席とのコール&レスポンスを楽しんだ。

素のメンバーたちの雰囲気に合った、温かくて可愛らしい曲もWINNERにはよく似合う。『BUT』では「君の手を撫でたい」という歌詞でスンフンの手を取ったスンユンが、手の甲にキスをすると会場からは黄色い悲鳴が上がった。ライブ中には、ひとりだけ普段通りにパフォーマンスできないスンフンに駆け寄ってはちょっかいを出す、メンバーたちの優しさが垣間見られるシーンが幾度となくあった。

終盤の「最高に盛り上がるコーナー」では、カン・スンユンが手がけた遊び心あふれるロックナンバー『IMMATURE』と、テッパン曲『JUST ANOTHER BOY』で会場中のテンションがまたまた一気に急上昇。3月にソウルで開催された初の単独コンサートで電撃公開された未完成の新曲『LA LA』も、ライブの定番になるに違いないことを予感させるほどの盛り上がりを見せた。

本編最後の曲『GO UP』ではメンバーたちの煽りに合わせて、会場中が手拍子をしながら「go up! Uh uh uh up」と大合唱。会場に大きな一体感が生まれる圧巻の光景だった。

INNNER CIRCLEメンバーたちにより『GO UP』の歌声と手拍子がメンバーを再びステージへと呼び込むと、WINNERが子どもたちと過ごす6か月に密着したバラエティ番組『半月友達』の映像が流され、『I WISH I WAS A KID AGAIN』でアンコールがスタート。公演もいよいよ終わりに近づき、メンバーたちはそれぞれ感想を口にした。

ナム・テヒョンとキム・ジヌは、「本当に嬉しい1日でした。全部皆さんのおかげです。ありがとうございます!」「ライブが短く感じる楽しい時間でした。笑顔が素敵な皆さんと一つになれて感動しました。またすぐ、会いに来ます! INNNER CIRCLE JAPANの皆さん、愛してるー!」と、それぞれ感謝の気持ちと愛情を表現。

イ・スンフンが、「今回のツアーは、僕の腰はちょっと悪いですけど、心は元気です。(泣き真似して)皆さん、あの…うぅ…愛してるー! 心は元気だよー!喉も元気だよー!」と笑顔でファンの心配を吹き飛ばそうと努めると、「口も元気です」とカン・スンユンが割って入り、「皆さん、あんまり心配しなくてもいいですよ。元気ですよ」と安心感を与えるコメントを添えた。

ソン・ミンホは、「毎年日本ツアーができて皆さんに会える僕たちは本当に幸せ者だと思います。今日もまたひとつ皆さんとの思い出が増えましたね。この思い出を大切に持って帰って、友達のみんな、家族にも自慢したいと思います。全然知らない人にも! じゃあ、みんな、一生一緒だよ? One more time、一生一緒だよー!」と約束。

最後はカン・スンユンが「ツアーを準備するときにはいつもプレッシャーを感じますが、今回は3年目ということでもっと不安でした。でもここにいるファンの皆さんたちのおかげで、僕たちは幸せなんだなぁと改めて思いました。ここでもらった気持ちを覚えておいて、これからも皆さんに良い音楽を届けることを、約束だよ? 約束だよー!」とMCを締めくくった。

スンフンがやりたかったという客席をバックにした記念撮影会の後には、本日2度目の『SENTIMENTAL』『IMMATURE』。歩くのも辛い状態のスンフンだったが、メンバーたちと一緒にゆっくりと外周を一周しながら、ファンに挨拶。そんな彼が置いてきぼりにならないように、その後をゆっくりとついていくスンユン。

「3度目のツアーに今日来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。これからも僕たちWINNERは、4回目、5回目、10回目、20回目とツアーができるように頑張ります!」という彼の力強い誓いで、WINNERの音楽を聴かせて魅せるライブが感動のフィナーレを迎えた。

なお、『EXIT MOVEMENT : E』は、WINNER 2016プロジェクトの第1弾としてリリースされたアルバムだ。Eに続く作品が気になるところだが、残りの3文字が完成し、彼らが“EXIT”を出るとき、その先にはどんな景色とステージが待っているのだろうか。WINNERの音楽には、他のグループやアーティストと比較することなく、自分たちの進むべき道を邁進して成長していこうとする彼らの強い意思が感じられる。そのブレない姿勢が、ツアー4回、5回、10回、20回へと続く道を作っていくのだろう。

まずは、“EXITシリーズ”の新作の発表が待ち望まれている。