『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』(渡辺奈津/主婦の友社)

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「自分の肌に自信はありますか?」と聞かれて、「はい」と即答できる人はどれくらいいるのだろうか。筆者は幼い頃から敏感肌で荒れやすく、どちらかといえば「いいえ」と即答できる方だ。女性ならばいくつになってもトラブルがなく、キレイな肌でいたいと思うもの。だが現実はそう上手くはいかず、いい調子だと思ったら急に荒れてきたりと、自分の肌であるのにまったく理解できず、上手く付き合っていけない。自分の肌にはどの化粧品が合うのか、どこの皮膚科が効くのかなど、肌に対する悩みは尽きないものである。

 『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』の著者・渡辺奈津氏は、これまで約30年間で6万人以上を診察した、皮膚に関するスペシャリスト。同書では、日本人の肌は美しいと言われる理由や、肌の声を聞きわけ、肌がすこやかに美しく生まれ変わるための秘密がぎゅっと詰まっている。

■日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?

 肌をまじまじと見てみると、こまかな溝がたくさん見えるが、これは「皮溝(ひこう)」とよばれるもので、皮溝が浅く均一にそろっている肌はきめこまかで、遠目にも美肌に見える。日本人をはじめ、韓国人や中国人など黄色人種の肌と、欧米に多い白色人種の肌を見比べると、皮溝の数に大きな差はないものの、東洋人の肌の方が凹凸が少ないため、光がきれいに反射して、透明感やツヤがあるように見えるんだとか。

 しかし、東洋人の薄くて繊細な美肌は非常にデリケートであるため、ケア方法をちょっと誤っただけでびっくりするほど大きなダメージを受けてしまう危険性がある。なんと、厚生労働省所管の研究機関の調べによると、日本人の肌は表皮の角質層が白色人種の3分の1ほどしか厚みがなかったという研究報告が出ている。表皮が薄いということは、肌を守るバリア機能が弱く繊細すぎるため、細心の注意が必要なのだ。人気ハリウッド女優が愛用しているスキンケアアイテムや美容法が話題になると、すぐにマネをしてみる人がいるが、著者は、「肌質が違うため、安易にマネしてもかえって逆効果になる」と注意を促している。

■肌のトラブルは、身体からの「クレーム」

 肌トラブルは決して身体の表面だけのものではなく、ホルモンや精神も含めたさまざまな内臓の働きとつながっている。いわば、肌のトラブルは、身体からの「クレーム」なのだ。仕事でクレームがきても、「うるさい!」といきなり門前払いする人はいないだろう(まずそんな対応をしたらビジネスマンとして失格である)。肌に対しても同じように、とりあえず対処療法でさっさと封じ込めてしまうのではなく、「ちゃんとトラブルと向き合おう」という姿勢を持つことが大切なのだ。ブツブツができたりすると、急いで治してしまいたいと思ってしまうのは、乙女だから仕方がない。しかしそのトラブルの原因を突き止めてリセットしない限り、トラブルは繰り返されてしまうので、急いで治したい気持ちをぐっと堪えて、自分の生活を見直してみよう。

 同書では、渡辺氏が実践している、西洋医学をはじめ、東洋医学やホメオパシーの理論をベースに、直観を加味した独自の方法論「直観健康法」についてやニキビやシミ、毛穴、薄毛など悩み別解決法などたっぷりと説明されている。渡辺氏が提唱する理論をもっと知りたい人はもちろん、肌に悩むすべての人はぜひ一読することをおすすめする。