日本人はもっと眠らナイト! パックンが教える睡眠時間確保のABC

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来日20年。お笑い芸人としてだけでなく、TVのMCやナレーターなどですっかり日本のお茶の間ではおなじみの顔となったパックンことパトリック・ハーランさん。ハーバード大学卒業の高学歴を活かし、池上彰さんの推薦で東京工業大学の非常勤講師として「コミュニケーションと国際関係」について教えたり、歴代アメリカ大統領のスピーチを紹介する『大統領の演説』など著書を出版したりと、日米文化の橋渡し役としても活躍されています。そんなパックンが日常生活の中でとても大事にしているのが「睡眠」。仕事に追われ、睡眠不足に悩む日本人にパックンが送るメッセージとは一体どんな内容なのでしょうか?

少年時代は早寝早起き。夜9時にバタンと寝てしまう“シンデレラタイム”が到来!?

少年時代は早寝早起き。夜9時にバタンと寝てしまう“シンデレラタイム”が到来!?

アメリカも日本と同じく「寝る子は育つ」が常識というパックン。自身も子ども時代は早寝早起きの生活を送っていたといいます。しかも、まだ時計が読めないぐらい幼い頃から一人で超早起きをしていたというから驚き!
 
「親が起きる前から起き出して、一人でテレビを観てました。といっても、朝早すぎてまだ放送が始まってない。ずっとカラーバーを観てたんですよ」
 
その代わり、夜は眠くなったらどこでもバタンと寝てしまうタイプ。
 
「父親によく言われました、『おまえの電源スイッチは2つしかない。ハイとオフだけだな』って!常に走り回ってるか、寝てるかどっちか。実は、母親も夜9時過ぎると眠くなって電池が切れたみたいになるんですよ。“私はシンデレラなの”って言うんだけど、シンデレラなら12時まではもつはずですよね(笑)」
 
さらに、10歳から高校生まで新聞配達の仕事を続けたことが、パックンの早寝早起きをますます習慣づけることに。高校生まで基本的に夜9時には寝て朝早く起きる生活を送っていたといいます。
 
「高校2、3年になると車に乗って新聞を配るようになって、多い時は440軒の家に配ってました。3時半に起きて、6時半までに配り切る。そのあと登校する7時20分まで寝る、というのが日課」
 
聞けば、高校時代はたくさんの部活を掛け持ちし、友達と夜遊びもしていたというパックン。高校生にもなれば宿題も多くなるはず。そんな多忙な生活で、さぞ寝不足だったのでは…?
 
「宿題は家に持って帰ったことなかったです。1限目の宿題は2時限目、2時限目の宿題は3時限目にやるというふうにやりくりしてました。それに、授業中は昼寝もしてましたしね。成績? 落ちませんでしたよ。教科書読めば分かりましたからね」
 
さすが頭脳明晰なパックン! そんな高校生活を経て、彼は名門のハーバード大学へ進学。ところが、進学を機にこれまでの睡眠生活が一変することに…!?

日本もアメリカも寝不足の人がいっぱい! 必要なのは“すきま産業”!?

日本もアメリカも寝不足の人がいっぱい! 必要なのは“すきま産業”!?
ハーバード大学で学生生活を始めたパックンは、新聞配達の仕事をやめたこともあり、一気に夜型生活になってしまったといいます。
 
「2年生からは朝の授業はほとんど入れないようにして、毎朝10時に起きるような生活。夜は友達と遊んだり、テトリスをやったり。テトリスは5分だけやったら寝ようと思うのにやめられず、つい朝までやってしまうんですよね」
 
大学は高校の頃のようにはいかず、授業も大変。課題も持ち帰ってやるように。ただ、みんなも勉強ばかりするのではなくちゃんと寝て、アルバイトや遊びも楽しんでいた人が多いといいます。パックンも夜型生活に変わったとはいえ、睡眠時間は最低限確保していたそう。
 
「夜、勉強もしてたけど毎日じゃない。いつ勉強してたかな??しっかり授業のノートはとってましたけど。だいたいレポートは一夜で書き上げて、テスト前も一夜漬けで勉強してました。それでも3、4時間は寝るようにして、徹夜でテストには行かなかったですね」
 
とはいえ、アメリカ人も睡眠時間を削って成功を目指す人は少なくはないようで、社会全体としては寝不足気味なんだとか。
 
「でも最近、ニュースサイトの『ハフィントン・ポスト』の創立者、アリアナ・ハフィントンさんが睡眠に関する書籍を出して、“みんなもっと寝なさい”という運動を起こしているんですよ。彼女の言うとおり、寝てないと勉強も頭に入らないし、機嫌は悪くなるし、すぐキレたりする原因になると思います」
 
一方、日本人はどうかとういうと、パックン曰く「働きすぎ!」。現在、講師を務めている東京工業大学の学生を見ても、睡眠時間の確保ができていない人が多いと感じるそう。
 
「一流大学の学生はそもそも睡眠時間を削って受験勉強をしてきた人が多いと思いますけど、みんな時間の使い方が下手ですね。夜遅く家に帰ってから勉強始める人が多い。でも、10分あれば10分でできることってあるでしょ。僕は少しずつ空いた時間を利用することを“すきま産業”って呼んでるんですけど」
 
合間をぬって作業すれば、その積み重ねで「数時間の睡眠時間を稼げるはず」とパックン。そんな彼は現在、どんな睡眠生活を送っているのでしょうか?

超早起きのウィークデーを乗り切るコツは…“午前中の昼寝”

超早起きのウィークデーを乗り切るコツは…“午前中の昼寝”
現在、パックンは朝の生番組にレギュラー出演しているため、平日は夜9時までに寝て、朝3時25分に起きる生活を送っているといいます。
 
「平日の平均睡眠時間は6時間。アラームが鳴る10分前に起きて、少しゴロゴロするのが好きなんです。その10分で二度寝してしまうと最悪ですけど」
 
さらに、毎日40〜45分ぐらいの昼寝も欠かさないのが、睡眠不足にならないためのポイントだそう。
 
「9時10分に仕事から帰ってきて朝ごはんを食べたら、その後、昼寝をすることもあります。昼寝は時間を決めてるわけではなく、合間をぬって。ただし、できるだけ午前中。昼を過ぎてしまうと、夜寝られなくなるので気をつけています」
 
とにかくパックンにとって寝不足は大敵。いつものおおらかで明るいキャラとは違う“黒パックン”が出てくる危険性もあるのだとか!?
 
「眠くても本番は大丈夫なんです。でも、相方のマックンとのネタ合わせがダメですね。それに、収録ではオンエアできないことを言っちゃったりします。なぜかというと、僕、ハイになったり、逆に機嫌が悪くなったりするから」
 
そんなパックンにとって、休日は睡眠不足を取り返すチャンス。二度寝が至福のひとときといいます。
 
「週末はさすがに大人だから、たまには夜10時台のテレビを観たいし、妻と二人だけの時間もほしいじゃないですか。それでも寝る時間はてっぺんの12時を超えないようにするんですね。それで、翌朝の休日は朝4時台にいったん目が覚めるけど、起きなくていい日って贅沢です! 休日は二度寝大好きです」
 
ちなみに、気持ちよく寝るためのコツを尋ねてみると、答えは「2つの枕」。枕2つで顔をはさんで寝ると、「暗さと重みがちょうどいいんです。その上に猫が寝るときもあります」。
 
そんなふうに寝る時間を大切にしているパックンは、40歳を超えてから、ますます睡眠を大事にするようになったといいます。彼が寝不足気味の日本人に送るアドバイスとは…?

“あえて断る”コミュニケーション術で自分の睡眠時間は自分で守れ!

“あえて断る”コミュニケーション術で自分の睡眠時間は自分で守れ!
「以前は25時とか26時とか、架空の時間まで働いていたときもありましたが、今ではもう少し大人っぽい働きっぷりになりました。仕事の数はこなしてるほうだと思うんですが、睡眠時間もちゃんととってる。寝不足で自己管理ができなくなって、仕事をキャンセルするようなことがあったら、逆に仕事がなくなると思うからです。一番かっこいいと思うのは、ちゃんと寝て、仕事もうまくいってる人。ワークとライフのどちらも充実させたいですね」
 
それでも芸能界は徹夜が常識という世界。自分のライフスタイルを貫くのに苦労するのでは?
 
「やっぱりマネージャーやマックンの協力を得てできることですね。いろんなところでガイジンだから許される面もあるし、僕は昔から付き合いが悪くて、元々、夜はすぐに帰宅するタイプ。断る手段として、来日20年なので、日本人ならまだハタチの空気が読めない若造なんでと言って帰ったり。時には飲み会でも乾杯の後にすぐ帰ってしまったりするんですけど、それが自分の幸せを守ることになると思うんです。実際は理解してくださる方が非常に多いし、それで縁を切られたら、そもそも縁がなかったと思うんですよ」
 
なんといっても日本人に必要なのは、家に帰って寝たい時、「すみません、寝ます、さよなら」と付き合いを断ることができるコミュニケーション術だというパックン。
 
「日本人のみなさんも“寝るので帰ります”ってはっきり言えるようになってほしいです。言えなかったら嘘でも言い訳して帰るのでもいいと思うんです。例えば、“一生忘れたくないこの時間を記憶に留めておくために寝るので帰ります”とか!実際、頭が回らないとか口が回らないとか、コミュニケーションがうまくいかないと思うときは、もしかしたら睡眠不足かもしれないですよ。僕のコミュニケーション術を活かして、ぜひ日本人の睡眠に対する考え方を変えていきたいですね。ぜひ僕をこのFuminnersのイメージキャラクターにしてください!」
 
付き合いを断っても許されるようなコミュニケーション術を鍛えて時間を節約し、わずかな時間でも効率的に使って睡眠時間を確保する──日本という異国の地で夢を実現してきたパックンだからこそ説得力のある“睡眠時間確保のススメ”。睡眠を制するものは人生を制す! 寝不足自慢よりも睡眠自慢ができるように自分のライフスタイルを見直してみましょう。
 

【眠りの黄金法則】

睡眠不足は“午前中の昼寝”で解消!わずかな時間も無駄にしない“すきま産業”で睡眠時間を確保あえて空気を読まず、飲み会を断ってでも睡眠時間を確保

【ウィークデーの平均睡眠時間】

6時間(プラス昼寝)

【睡眠タイプ】

付き合いを断っても許されるコミュニケーション術を身につけた“自己管理徹底”タイプ
パトリック・ハーランさんのフミナー度は『25%』、今はフミナー度が低いレベルです。bnr_list_check

 

パトリック・ハーランさん
パトリック・ハーランさん1970年生まれ。アメリカ・コロラド州出身。ハーバード大学卒業後に来日し、吉田眞(マックン)とお笑いコンビ、パックンマックンを結成する。芸人として活躍するほか、MC、俳優、声優、コメンテーターとしても活動。また、東京工業大学の非常勤講師の肩書きを持つ。現在、TBSの情報番組『あさチャン!』、BS TBS『外国人記者は見た!』にレギュラー出演中。『ツカむ!話術』(角川新書)など多数の書籍も執筆しており、最新刊は『大統領の演説』(角川新書)。