連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第16週「『あなたの暮し』誕生す。」第93話 7月20日(水)放送より。 
脚本:西田征史 演出:藤並英樹


「とと姉ちゃん」をもっと楽しむために、疑問点は【黒とと】、いいなあと思った点を【白とと】としています。

常子(高畑充希)たちが取材に訪れたカフェー浪漫の梢ねえさん(佐藤仁美)の化粧が濃い話の後、主題歌「薄化粧した〜♪」が流れた93回。
「戦争未亡人」「売れ残り」・・・ざっくりした理解で設定されている、カフェーで働かざるを得ない女たち。
【黒とと】
男を接待している仕事柄、女性のための雑誌を作るなら、男目線でつくるべきと言う。殿方に喜ばれるおもてなしや献立など。皮肉が効いている。【白とと】
彼女たちは、布地もないし、技術もないので、服なんて作れない、同じ着物を着るしかないと言う。

同じ頃、我らが花山(唐沢寿明)は洋裁学校に取材に来ていた。この学校では難しい技術を教えている。おそらく裕福な人たちが習いに来ているのだろう。学校の先生(ふせえり)がカメラに近寄り気味に話すのも面白い。これ1回だけのゲストなんだろうか、もったいない。
布地の無駄を省くには・・・と考える花山は、娘が母親に髪の毛を切ってもらう時、新聞紙でつくったポンチョみたいなものを見て、着物の生地で無駄なくワンピースを作ることを閃く。これが、特集番組「とと姉ちゃんと、あの雑誌」で紹介された浴衣ワンピと繋がっている。
この様子を見た「あさイチ」の柳澤秀夫は「女性の服にあれだけのめりこむってある?」と疑問を呈していた。しかも、女性の服のデザイナーなんてたくさんいるとはいえ、他人の家庭の朝食前に訪ねてくるっていうのがね。一応会社もあるのに。まあ、思いついたらすぐに行動してしまう、そこが花山の偏執的(編集ではない)なところなのだろう。花山に対してはすっかり寛容な気持ちで観ている。【白とと】
そういえば、ちょっと惜しいと思うのは、絵心のある花山だから、小橋家のあの絵に興味を示してほしいということ。元は有名な画家の贋作なのだし、なんか妙だと思ってもおかしくないのになあ。ちょうど、美子(杉咲花)が花山にととの面影を見はじめている(ととの思い出が少ない彼女が、ととの代わりに褒めてほしいと思っている)シーンもあったので、この絵で、ととと花山を繋げてもいいような。そんなことをぼんやり考えながら94回へーー。あの雑誌誕生まで、引っ張るなあーー。
(木俣冬)