『破幻のジスタ 公式ガイドブック』イラスト&デザイン担当 木下ともたけインタビュー

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 2014年5月に第1弾が発売されたバンダイの食玩「破幻のジスタ」シリーズの最新版「破幻のジスタ乙 第3弾」の発売(7/11)に合わせて、フィギュア付きの公式ガイドブックが発売されます。カバーイラストには公式イラストも手がける木下ともたけ氏の描き下ろしイラストを装丁し、第1部シリーズ(第1弾〜第4弾)、第2部シリーズ「乙」(第1弾〜第3弾)のすべてを網羅した設定資料を完全掲載。さらに同梱フィギュアとして、最新シリーズ「乙 第3弾」の主人公機「桜井」の完全開放モードを再現した本書籍オリジナル彩色版を同梱されます。

 今回はその発売を記念して、イラスト&デザインを担当する木下ともたけ氏にインタビューを行いました。

■イラスト&デザインを担当する木下ともたけ氏 スペシャルインタビュー!

ーー「破幻のジスタ」シリーズ、第一部と第二部・乙を振り返って。

木下ともたけ(以下、木下):今の御時世、完全オリジナルの商品として2年続けられたのはとても嬉しく、心の底から感謝しております。

「第二部・乙」になって「変形物」を取り入れたのですが、これが悩みながらも面白くて綺麗にカチッと決まった時は小躍りしてたくらいでした。振り返ると思わずにやけ顔になっちゃいますね……本当に楽しい時間だったなぁ……と沁み沁み思います。

ーー 一番デザインし甲斐のあったお気に入りのジスタはどれですか?

   また、その理由とこだわりなどもお願いできると助かります。

木下:デザインし甲斐があった……と言う事でしたら「藤堂」でしょうか。

やはり主人公と言う事もあり「もっとこうした方が良いのでは?」と何度か修正していくうちに完成した、全ジスタの中で一番手のかかった子です。

お気に入りと聞かれれば「山田」ですね、「藤堂」や「稲葉」など主役級ではなく好きにやっていい子(雑魚的存在)でしたので量産好き魂全開で、個人的に主役のつもりでデザインしました。

ーーシリーズ最新「乙 第3弾」も7/11に発売されたばかりですが、

  今回新登場するジスタデザインの注目ポイントなどを

  教えてもらえればと思います。

  (「前田」「小西」「境」「狩武改[紅騎]」「相馬」「桜井」)

木下:

「前田」

このアイディアは「大きい顔とかどうでしょう」とホンキートンクさん(※デザイン担当)が出してくれました。

ちなみに「御手洗」も同じように「大きい手とか良いのでは?」が発端でした。ナイスアイディア頂きました!

「小西」

じつはこの子の前に魔法少女風の別デザイン案を起していたのですが、

そっちは帽子が大きくて、結構な容量が必要な造形でした(お気に入りでしたが……)。

今回「境」の参戦が決まり、そうなると「ガトリング」がかなりの容量を取るであろうと心配になった結果、最初の魔法少女デザイン案ではなく、今回は容量を減らした「小西」にしましょう……と。

「境」

まさかのレギュラー入りって感じですね。元々はチョコ発掘メンバーとして、サイト用にデザイン起したジスタですが、今回作業時間が切迫してしまって……。病欠の先輩の代わりに、いきなり試合に出された一年生みたいな感じですね。

「破幻のジスタ」境

「狩武改[紅騎]」

乗り物枠のデザインとして入れて頂きました。

ちょっと残念なのが、本来腕は2パーツで変形時180度回転させる構造だったのですが

諸々の事情で1パーツになってしまいましたね。

ちなみに、脳内物語では朽ち果てた「狩武」を「竹村・孫娘」がどこぞから拾ってきて

「竹村」とあーだこーだ言いながら、修復したのが「紅騎」と言う設定。なので、何処となく「狩武」に寄せたのですが……。

「相馬」

この子は「桜井」とセットで考えました。

変形時に被る「馬の頭」をどしようか悩みました。最初は背中に付けていたのですが

トサカが干渉して首が回らなくなってしまうという欠点が……。

そこで今回ジスタシリーズの原形を手がけている方が、手に溝を設けて左腕に装着するという構造にして頂いた時には唸りました……!

「桜井」

この子はカッコイイデザイン枠ですね、生まれながらのブルジョアです。今までにないカッコイイ武器は……と考えて出てきたのが「ランサー」で、「ランサー」と言えば騎士タイプか……みたいな。そして騎士と言えば馬(相馬)……みたいな。

ーー木下さん自身でのジスタのカスタマイズ例などを教えてください。

木下:気になってたまにTwitter覗いたりした時に「そんな事できるのか!」という意外なお気に入りがいくつもあるのですが、中でもお気に入りがハチ丸の尻ガトリングを片腕にしたブルーティッシュジスタですね。

ちなみに自分ではやらないです……バラすとパーツをなくすので……。

ーー企画には上がらなかったが、自身でデザインしてみたかったものはありますか?

木下:山の様に……!

個人的にはジスタ用パワーローダーを出したかった。(無理だとわかっていますが)

ーー本書「破幻のジスタ 公式ガイドブック」の描き下ろしカバーイラストにて

  こだわったポイントなど教えてください。

  ほか、掲載されているイラストや設定資料集などについて

  とくに読者に見て欲しいポイントのなどもあれば。

木下:こだわったポイントとかはとくになくて、今回のジスタについてはずっと同じ心境で、とにかく「後悔しないようにしよう」の気持ちだけですね。

見て欲しいポイントとしてはまず「色」でしょうか。

正に理想と現実が載っている本で、本来やりたかった自分の思いを見て頂ける場があると言う事がデザイナーとしてこんなに嬉しい事はないです。

「山田」の設定を見て頂くとこの時点で後頭部のフックが無い事にお気付きだと思います。この後「誤飲防止」のためフックが標準装備として付く事になるのですが、このような縛りのおかげで、逆にデザインを向上させる結果に至ったのもジスタならではだったのかも……とも思います。

ーー本書に「桜井(完全開放モード)」が同梱されますが、

  「乙 第3弾」に登場する主人公機「桜井」について

  とくにこだわったデザインなどのポイントを教えていただければと思います。

木下:やっぱりランサーはカッコイイよね〜。

「盾とランサー付いてればとりあえず良いんじゃね」的な、

かなり安易な発想でデザインしましたが、ココでまた奇跡が!

ラスボスは表面を硬くするという設定にして、それを倒す役割にしたのですが、

硬い物質でもピンポイントで力を加えて破壊する……つまり先端の尖った

武器の持ち主なら……ハッ! 桜井持ってんじゃん! ……正に主役としてうってつけだ!

……みたいな偶然が。(最初は風間が倒すストーリーでした)

ーー最後にひと言お願いします。

木下:このジスタは自分にとって非情に大きな財産になりました。

企画からお声をかけて下さったバンダイの担当さん初め、ホンキートンクさんや様々な方のご尽力のおかげで

7弾(第一部1〜4弾、第二部1〜3弾)まで続ける事が出来ました。

何を置いてもこの商品を手にして遊んで頂いた方々には、心の底からお礼を申し上げます。

20年後30年後引き出しの隅から出て来て、こんな物もあったな〜と思って頂けた時

皆さんにとって良い思い出である事を願っております。(捨てないでね)

『破幻のジスタ 公式ガイドブック』アライブ編集部 / KADOKAWA

食玩『破幻のジスタ』シリーズを完全網羅した公式ガイドブック!

特別彩色版のフィギュアを同梱して登場!!

(C)BANDAI

メカデザイン・イラスト/木下ともたけ