日本を訪れる中国人旅行客の爆買いが減少しているという。中国政府が国外で購入した製品に対する関税を引き上げたほか、円高・人民元安が進行したことも爆買いが減少している理由の1つだ。中国メディアの経済参考報はこのほど、人民元が対ドルで下落していることを指摘し、「人民元安が世界に与える影響」について考察している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 日本を訪れる中国人旅行客の爆買いが減少しているという。中国政府が国外で購入した製品に対する関税を引き上げたほか、円高・人民元安が進行したことも爆買いが減少している理由の1つだ。中国メディアの経済参考報はこのほど、人民元が対ドルで下落していることを指摘し、「人民元安が世界に与える影響」について考察している。

 記事は、英国のEU離脱をめぐる国民投票以降、人民元安に拍車がかかり、一時に比べて約10%も下落したと指摘し、「もともと6000元で販売されていたバッグは人民元安によって6600元を出さないと買えなくなった」と紹介。つまり、中国人は国外で消費を行うにあたって「よりたくさんのお金を支払わなければならなくなった」と論じた。

 続けて、中国人が近年、世界の観光市場で重要な存在と認識されていることを指摘し、それは欧州の国々では奢侈品市場を支えていたのが中国人旅行客であり、日本でも爆買いによって多くの企業に利益をもたらしていたためと指摘。人民元の切り上げなどを背景に、多くの中国人が国外で消費し、国外に投資を行っていたと指摘する一方で、「人民元安が進めば、中国人の国外における消費や投資に大きな影響が出る」と指摘した。

 記事は、人民元が今後20%下落したとした場合、中国人旅行客の国外における消費は大きく減少すると指摘し、特に高級ブランド品の売り上げは大きく落ち込む可能性があることを指摘した。

 中国人旅行客による爆買いの減少はすでに数値として現れている。日本百貨店協会によれば、2016年5月における全国の百貨店の免税品売上高は前年同月比16.6%減となった。外国人の購買客数は12.7%も伸びているにもかかわらず、売上高が2桁も減少したのは、それだけ単価が落ちていると考えることができる。中国人は消費を行うにあたってもともとコストにシビアであり、コストパフォーマンスを重視する傾向にあるが、中国の経済成長率の低下と人民元安が加われば、今後の消費はさらにシビアになる可能性があるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)