誰もが目を見張る流麗なデザイン、世界が注目する高機能を搭載した製品。狠緇られた畧宿雰欧砲癲強力な裏方、工場があってこそ。その姿は、まさに小説『下町ロケット』の世界。現場を訪れると知られざる技術があった。

《パナソニック》「廃棄家電は宝の山」家電リサイクル工場で見た驚愕の最新技術

[CASE 1]高度なプラスチック再生技術で使命を終えた家電から爐宝瓩鮹蟒
パナソニック エコテクノロジーセンター

パナソニック エコテクノロジーセンター

使用済みのテレビ、洗濯機、衣類乾燥機、エアコン、冷蔵庫から資源を回収、新しい商品の材料として供給する「循環型モノ作り」の拠点。同社の技術が上がれば上がるほど、資源が増える。「使用済み家電は宝の山」と北平氏。

北平吉浩氏
パナソニック
エコテクノロジーセンター
取締役社長・北平吉浩氏

 日本の家電製品は、常に新機能・高性能を追い求めて開発されてきた。これらはどのようにして生まれるのか。モノ作りの現場、家電メーカーの工場へ“潜入捜査”を試みた。

 最初に向かったのは兵庫県加東市のパナソニック エコテクノロジーセンター(PETEC)。PETECは、使用済み家電製品からプラスチックや金属などの資源を回収、新商品の素材として供給するリサイクル工場だ。製造を主とする産業ロボットの姿は一切ない。役目を終えたテレビ、洗濯機、衣類乾燥機、エアコン、冷蔵庫。これらを分解、粉砕し、再利用できる金属やプラスチックを取り出し、再加工しようというだけか……。そう思った記者の目は甘かった。

◎再生工場に世界最先端の再生技術を投入

 確かに現場は使用済み家電製品がコンベヤーで運び込まれ、人の手で大まかに分解され、粉砕機などを使って粉々に砕かれていた。そこから排出されるチップは決してすべて同種類ではない。例えば樹脂系素材、いわゆるプラスチック素材にも、大きく3種類が混在しているのだという。これを個別に分けなければ、純度が下がり、再生品の品質を低下させてしまう。そこで独自の技術で金属とプラスチックに分け、それぞれもさらに素材別に瞬時に分ける技術を開発していたのである。これらで再生されるプラスチックの純度は何と99%と、世界トップの技術を実現。洗濯機などの新商品の内部に再利用されている。再生工場は資源も技術も、まさに宝の山であった。

パナソニック エコテクノロジーセンター

次々と移動する洗濯機群。ここはメーカーのリサイクル工場。役目を終えた家電製品の解体現場にも、モノ作りにつながる高技術が満載だった。

パナソニック エコテクノロジーセンター パナソニック エコテクノロジーセンター

パナソニック エコテクノロジーセンター

【ココがスゴイ!!】
エアコンの室外機はフロンガスを抜き取ったあと、手作業で分解。さらに粉砕をして、プラスチック片と金属片とを、磁石などを使って振り分ける。金属は鉄、銅、アルミなど素材別に分別されていく。工場には工程をわかりやすく解説したパネルが数多く配置されている。

●大型爛轡絅譽奪澄辞瓩琶粥垢砲覆辰寝氾鼎ら、プラスチックをピンポイントで狙い撃ち!

パナソニック エコテクノロジーセンター

【ココがスゴイ!!】
冷蔵庫のような大型家電製品も手作業で解体後、一台一台大型シュレッダーで粉砕。粉々になったプラスチック片をコンベヤーで運びながら近赤外線センサーで一片一片を3種の素材に判別。エアノズルで狙い撃ちし、分けていく。その成功率はなんと99%以上。

パナソニック エコテクノロジーセンター

粉砕され、識別される前のプラスチック片の廃棄物。すべての種類が混在したままだ。

パナソニック エコテクノロジーセンター

粉砕されたプラスチック片はコンベヤーで移動中に近赤外線を照射。反射光のスペクトルにより種類を識別。

パナソニック エコテクノロジーセンター

識別されたプラスチック片は、コンベヤーから投げ出され、3本のエアガンで狙い落とす。正確な分別が高純度のプラスチックの再生に欠かせない。

◆環境配慮型ものづくりを実践する、もうひとつの工場
パナソニック エコシステムズ

 1913年に国産初の扇風機を量産して以来、現在は扇風機、換気扇、空気清浄機などを製造。工場自体も環境を重視した様々なシステムを取り入れている。工場内からの排水は浄化し再利用。また空気も最新システムにより浄化。さらに内部はコンテナなどを高く積むことを制限し、工場内を広く見渡せるようにした。この環境配慮型ものづくりは、今後の工場スタイルとして大いに注目されるはずだ。

「空気をきれいにすることに専念してきたが、それを消費者にも伝わる家電製品への提案につなげたい」と前田氏は言う。

前田 潔氏
パナソニック
エコシステムズ
代表取締役社長・前田 潔氏

パナソニック エコシステムズ パナソニック エコシステムズ

工場内のコンテナなどを移動するために電動アシスト自転車を使用。排ガスなどの排出もないし、非常に静かだったのが印象的。

《シャープ》産業ロボットを独自にカスタマイズして液晶テレビ工場にマッチ

[CASE 2]熱して、叩いて、隅々までチェック。意外にスパルタンな液晶テレビ工場
シャープ栃木工場

シャープ栃木工場

1968年にカラーテレビ専門工場としてスタートした栃木工場。同社の技術のノウハウが詰まっている。「ここは当社にとって非常に重要な拠点。今後も、この工場で液晶テレビをしっかりと作り続けていきたい」と小谷氏。

小谷健一氏
シャープ
執行役員 コンシューマー
エレクトロニクス
カンパニー EVP
小谷健一氏

 製造工程で産業ロボットに頼ることで品質を保ち、またコストの削減を目指す工場もある。シャープの液晶テレビ工場、栃木工場もそのひとつだ。

 工場に足を踏み入れると、先に紹介した工場とは異なり、余裕のスペース、そして想像より少ない工員数に少々驚く。そして、こちらには産業ロボットが多用されているのだ。

 ロボットは液晶テレビのモニター部、ガラス板を一枚一枚持ち上げ、製造工程にのせる役割などを担う。大きなガラス板の運搬はキズや汚れがつかぬよう最新の注意を払う必要があり、まさにロボットならではの作業だ。しかもこれらは同社の別の製造に携わっていたものの転用。液晶テレビの製造工程にマッチするよう事業部内でカスタマイズして使用している。

「これは新たな工程が必要になった場合のさらなるカスタマイズや修理も自社でできるようにし、時間やコストのロスを抑えるため」(工場関係者)だという。

 経営再建に揺れる同社だが、昨年は4Kテレビ市場で大きくシェアを伸ばした。この工場から再建の牴雖瓩息吹こうとしている。

シャープ栃木工場

液晶テレビのガラス板を複数の吸盤で吸着し、一枚一枚持ち上げる。このロボットアームは、この工場用に自社でカスタマイズした。

シャープ栃木工場

【ココがスゴイ!!】
完成したテレビは実際に映像を映し出し色ムラの有無も目視で確認、そして画面を強く叩き、映像と音声に異常がないかもチェック。

シャープ栃木工場

4Kテレビのフラッグシップモデルなどを製造するライン。装備は他部署で使用したものを転用、カスタマイズし、コストの削減にも尽力。

シャープ栃木工場

さらに実験棟では40度に保たれた室内で、電源をONにし300時間の作動を検査。様々な検査を経て、やっと出荷することができる。