20日、華字メディア・中文導報はこのほど、中国の視察団の通訳を担当した在日中国人の体験談を掲載した。写真は小学生。

写真拡大

2016年7月20日、華字メディア・中文導報はこのほど、中国の視察団の通訳を担当した在日中国人の体験談を掲載した。

先日、名古屋に来た教育視察団の通訳をした。教育関係の仕事をしたことはなかったが、2人の子を育てた経験から、日本の学校についての視察団の質問には何とか答えることができた。雑談の中で、日本の小学生の登下校に話が及んだ。私はその様子を彼らに説明した。

毎朝8時ごろに、地域ごとに児童が集まり、1列に並んで登校する。各グループには1年生から6年生までの児童がいて、一番前方と後方には高学年の児童が配置される。目的は、高学年の児童に低学年の児童の管理と保護を学ばせること。学年が上がるにつれて、全員がその責任を経験する。

一部の地域では登校の時間帯に、保護者や地域の人が交通量の多い場所に立って子どもの安全に配慮する。特殊な状況がない限り、(中国のように)保護者が児童を送り迎えすることはない。ここ数年は日本の治安はやや悪化していて、時たま小学生が誘拐される事件が起きているが、保護者から自分たちで送り迎えをするという声は上がらない。集団登校は日本の伝統になっていて、子どもの自立と他人とのコミュニケーションに有益だと考えられているからだ。

こうした説明をしたところ、視察団はその光景を直接見たいと申し出てきた。そこで私たちは朝8時前にホテルの近くの小学校を訪れた。視察団が後にまとめた報告書にはこう書かれていた。

「日本の学校教育はわれわれに多方面のヒントを与えてくれる。そのうちの一つが集団登校だ。横断歩道を渡る時は、高学年の子どもは低学年の子どもの面倒をよく見ている。この光景を目にして、われわれはみんな感慨深かった。かつて上海にもこうした伝統があったが、現在では大人が送り迎えをするようになった。日本の集団登校はまさに、子どもが互いを受け入れ、集団に溶け込む過程であると同時に、子どもが責任を負うという良好な伝統の継承であり、学ぶべき教育方式なのである」

中国では保護者が小学生の送り迎えをすると聞くと、日本人はみんな驚く。私は心の中で、中国の子どもたちも自分たちで1列に並んで登校する日が早く来ることを祈らずにはいられない。(翻訳・編集/北田)