■連載/メンズビューティー通信

欧米の男性は、レストランに入る際、先に女性を通すなどレディーファーストの文化が根付いていると言われる。並んで歩く際は、車道側を歩かせないなどは、実践したことのある男性読者もいるのではないだろうか? 事故やひったくりから大切な人を守りたいというのは、誰しも思うはずだ。

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レストランで席に着く前に、男性が女性の椅子を引いてあげるのは、女性がロングドレスを着用している場合、椅子を引き辛く、また戻し辛いから。

実は、日本に古くから根付く文化にも女性を危険から守るものがある。それが「女性は男性の三歩後ろをついていく」だ。奥ゆかしく、男性を立てるという意味合いで使われるが、本来は全く別の意味があるのをご存知だろうか?

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まだ帯刀をしていた世の中、男性は女性の前を歩くことで、危険がおきたときにまず自分が対峙し、何かあったら先に逃げられるように、女性の前を歩いていたそう。

3歩ではなく、3尺だったという説もあり、これは万が一、刀を抜いた際に、誤って後ろの女性を切ってしまわないよう、刀の届かない範囲を保っていたのだとか。刀の長さは大体2尺3寸(約70〜80cm)、これに腕の長さが加わると大体3尺くらいになる。ゆえに、この範囲に女性を立ち入らせなかった、つまり女性を危険を守るために「女性は男性の三歩後ろをついていく」という概念が生まれたわけだ。

他にも、台所は女性が立つものや、家は女性が守るという概念があるが、江戸時代は例え「ぼや」であっても、火事は大罪。武家であれば家を取り潰される可能性があるほど、罪の重いものだった。出火の一番の原因は、日々の煮炊きの火。男性が女性に家を任せるということは、文字通り、一族全員の行く末を任せるということだった。それゆえ女性は、よそ者が入ることを極端に嫌い、それが不慣れな男性であれば尚のことだったわけである。男性が女性に絶対の信頼を置くことで成り立っていた関係なのだ。

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江戸時代は、天ぷら屋が屋台、それも川沿いにした出店できなかった。油を大量に使用するため火事の危険性が高いのと、すぐに消火できるようにするためだ。

他にも、食事に一番最初に手をつける、建物の中に先に入るなどは、どれも危険があった際に妻、家族を守るようにするためとも言われる。レディーファーストとは真逆の行為であるが、”女性を守る”という気持ちに変わりがなかったのはお分かりいただけたろうが? レディーファーストは確かに、日本には根付かない文化かもしれない。しかし、状況をよく読むというのも、日本人の大切な文化なのも事実だ。もし、彼女がデートにオシャレをしてハイヒールを履いてきてくれたのなら、階段の上り下りや、車の乗り降りの際、そっと手を差し伸べてみよう。

もし、彼がぎこちなかったとしても、女性は笑って許してあげてほしい。

文/編集部

記事提供/メンズビューティー http://beauty-men.jp/