不動産の営業ウーマンの凄腕ぶり、ハイブランドの副社長との不倫、イケメン3兄弟など幅広く楽しめそうな夏の連ドラが続々とスタートしているなか、今期ふたつのドラマが「特別養子縁組」をテーマにしている。「朝が来る」(CX系・土曜11時40分〜)と「はじめまして、愛しています」(テレビ朝日系・木曜21時〜)。

ドラマレビューのブログ上でも
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・最近こういう系統の作品が多い気が。ホームドラマのような社会モノのような
・刑事や医療がかぶることは多いけど「特別養子縁組」でかぶるとは、時代なのか
・特別養子縁組がどのように描かれるかわからないけれど、楽しみ

など、社会情勢を反映する今どきのテーマであると前向きに捉えられている様子。

特別養子縁組とは子どもの福祉・利益のためにある制度で、簡単に言うと様々な事情で産みの親が育てられない状況にある子どもが、新たに養父母と戸籍上の親子関係を結ぶというもの。

ニュース番組の特集やドキュメンタリーなどでこの制度を知ることも多いようで

・望まない妊娠でも、その子を育てたいと思ってくれる夫婦がいるなら、授かった
 命を大切にできるよね
・赤ちゃんを手放す側を想像しても、その赤ちゃんを我が子として育てていく側を
 イメージしても、胸をしめつけられるよう…
・養父母になるための審査の厳しさにびっくり…法律的にOKになっても社会的心理的
 に色々ありそうだよね

などと語られ、何かと考えさせられる制度であることが伝わってくる。産みの親にも育ての親にもそれぞれ複雑な事情・感情があること、血のつながりがない養子と親子関係を築くまでの道のりの険しさなど、ドラマになったとき奥行きが深くなるテーマと言えるかもしれない。

「朝が来る」(6月4日放送開始)は若くして妊娠し、家族の反対によって育てることはかなわなかった産みの親(川島海荷)と、不妊治療のすえ養子を迎えることにした夫婦(安田成美・田中直樹)のそれぞれの立場の葛藤が描かれていて

・色々な問題をはらんでいるから背景は重いけど、毎週引き込まれて見ちゃう
・「オトナの土ドラ」枠、今回も様々なことを考えさせられるドラマになりそう
・派手ではないけれど、ドラマの世界にじっくり浸れる大人向けのドラマとして好感

と、土曜の深夜にじっくり見る良作として受けとめられている。

「はじめまして、愛しています」(7月15日放送開始)は夢を実現するまでは子どもをつくらないという選択をした夫婦(尾野真千子・江口洋介)が、育児放棄された子どもを養子として迎え入れようとする険しい道のりが始まったばかりで

・暗いドラマになるのかなと思ったら、そうじゃなかった。江口さんの役どころが
 大きいかな〜いいドラマになりそう
・色々なところに伏線が仕込まれている遊川和彦ワールドに期待!
・子役が演技うますぎて見てて辛くなる所もあるが、この子がどんな奇跡を起こすのか
 楽しみにちゃんと見よう

と、「家政婦のミタ」の遊川和彦による脚本やキャスティングからも特別養子縁組の新たなる描き方に好感が寄せられている。

設定や雰囲気は異なる2つのドラマながら、実際に特別養子縁組の当事者であると思われるブロガーから

・こういうドラマがきっかけで特別養子縁組の正しい認知が広まればいいなと思う
・ドラマ観た人が、家族の形も色々あって、自分達と同じ部分があると感じてくれたら

といった感想も寄せられていて、視聴率では測れないドラマの影響力の大きさへの期待が感じられる。

ドラマを見ながらハイブランドで働きたいな、イケメン3兄弟と同居したいなと妄想するように、自分の身の回りで起きるかもしれないことと思って特別養子縁組のドラマを見ることが、この大切な制度への社会的な理解を進める第一歩になるかもしれない。

(夏目 昌)