「この季節は特に、中高年ED的な現象が起こりやすくなりますよ」
 こう語るのは、ED治療の第一人者として有名な『浜松町第一クリニック』院長の竹越昭彦氏だ。

 例年以上の猛暑が予想される今年の夏。すでに全国各地で真夏日が記録されており、今後はさらに暑い日が続くだろう。
 当然、酷暑は男の下半身にも影響を及ぼす。
 「まず、夏場は体力の消耗が激しい。暑さにやられて身体がバテてしまうと、性欲もわきにくくなります」
 夏は女性も薄着になるだけに目の保養はできるが、身体と心はまた別。中でも加齢とともに体力が落ちている中高年男性はグッタリしやすいため、女性を抱く気さえ起こりにくい。

 さらに、こんな問題も。
 「熱帯夜はどこの家庭も冷房をかけて、部屋を涼しくしていますよね。ただ、冷房の効いた環境は決してセックスには適していない。むしろ、少し蒸し暑いぐらいの部屋で、身体を冷やさず血行をよくするほうが勃起もしやすいんです」

 夏ゆえに冷やされる部屋。これもまた、男の下半身にはあまりよろしくないのだ。
 そもそも室内と屋外を行ったり来たりすることによって起こる温度差が夏バテを招くという。

 このように、猛暑の夏は多くの中高年男性が、「下半身の不調」を実感する事だろう。
 しかし、ここで大事なのは“夏=EDになる”という固定概念だ。
 「一番怖いのがこれなんです。私のところに来る患者さんも『夏頃からEDになって、ずっとダメなんです』という方が非常に多い。ただ、それは夏バテであったり、暑さによる性欲減退である可能性も高いのです」

 お分かりだろうか。夏という季節は元々、男の下半身を弱めるシーズン。EDでない男性であれ、中折れや勃起不全は起こしやすい。これは竹越先生に言わせれば、まだEDではないのだ。
 「ところが、ただの夏バテなのに『俺もついにEDとなった』と勘違いする人も多いんです。結果、心理的にも自信を失い、夏が終わった後もセックスがうまくいかず、今度は本当のEDになってしまうのです」

 恐ろしい話である。思い込みがEDを引き起こしてしまうのだ。
 「だから、この夏にED的な現象が起こっても、あまり気にされないことです。勃たなかったとしても『まあ夏だから仕方がない』と、軽い気持ちで開き直ってください」
 このことを知っているか知っていないかで、アナタの男の人生は大きく変わってくるはずだ。

 もちろん、夏に起こるED的現象への対処策もある。
 「とにかく体力の温存が最も大事。そのためには、よく寝ること、運動など無理をしないこと、そしてカロリーを摂ることです。最近ではダイエットをする男性も増えていますが、夏場はあえてカロリーのあるものをガッツリ食べることを推奨します。カロリー不足もまた、体力消耗を招きますからね」

 そもそも夏になってからダイエットを始めたところで間に合うワケがない。ここは体力温存を一番に考えて、堂々と「寝る、食う、サボる」を実践してみてはいかがだろうか。

竹越昭彦氏
『浜松町第一クリニック』院長。ED治療の第一人者で、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬のそれぞれの効果や服用法などに精通。著書に『40代からの心と体に効く【生涯SEX】のすすめ』(扶桑社新書)がある。