マツダは、2016年7月14日にビッグマイナーチェンジを果たしたアクセラに搭載された新技術「G-ベクタリングコントロール(略称:GVC)」を、ほかのラインナップにも拡大していくことを発表しています。

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では、『エンジンでシャシー性能を高める』というマツダのGVCとは、どのような仕組みになっているのでしょうか。

簡単にいえば、ステアリング操作に合わせてエンジンの出力を絞ることで微妙にエンジンブレーキをかけて、スムースなコーナリングをサポートするというものです。もちろん、コーナーの立ち上がり(ターンアウト)ではエンジン出力を戻してくれます。

ちょこまかと曲がって山道を一定速度で走っているように見えても、ベテランドライバーは微妙なアクセル操作をすることでスムースに走り抜けるものですが、そうした「上手な運転」をアシストしてくれる機能といえます。

それだけでなく、直進状態においてもステアリング操作に合わせて駆動力をコントロールすることで、修正舵を最小限にでき、クルマの揺れを低減できるというのもメリットのひとつといいます。

つまり、「同乗者がクルマ酔いしづらい運転ができる」機能という見方もできるものです。

では、この『G-ベクタリング』制御というアイデアがマツダ独自かといえば、そうではありません。

遡ると、2009年に日立製作所の自動車部門が、ESC(横滑り防止装置)の機能を利用してブレーキを四輪独立制御することによってステアリング操作に合わせた姿勢をコントロールする論文を発表しています。

また、市販車では日産の電気自動車リーフが、駆動力を使って車両を安定させる制御システムを搭載しています。リーフのシステムも、ドライバーのステアリング操作に応じて、駆動トルクをわずかに変化させることで、なめらかにクルマをコーナリングさせようというもので、ドライバーのリニアリティ感をアップさせるという点ではマツダのGVCと狙いが似ています。

では、こうした先人に対してマツダのGVCは何が違い、どこがスゴイのかといえば、そうした微妙な駆動トルクの変化を、エンジンによって行なっているという点にあります。

従来であれば、電気モーターのレスポンスが必要と思われていた微妙で精緻なトルク制御を、内燃機関で実現したことがマツダの特徴でありスゴイところ。ここ数年SKYACTIVテクノロジーを進化させてきたことの成果といえそうです。

(写真:小林和久 文:山本晋也)

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